『Apex Legends』、Steamにて最近のレビューが「圧倒的に不評」ステータスに。“バトルパスをApexコインで買えなくする”方針発表をきっかけにレビュー爆撃状態

『Apex Legends』Steam版のユーザーレビューがいわゆる“レビュー爆撃”のような状況に。最近のレビューは「圧倒的に不評」ステータスを記録している。

Apex Legends』Steam版のユーザーレビューがいわゆる“レビュー爆撃”のような状況となっている。直近30日間のユーザーレビューをもとにした最近のレビューが「圧倒的に不評」ステータスを記録。7月8日に発表された、次シーズンとなるシーズン22でのバトルパスの仕様変更予定が発端のようだ。

本作は、Respawn Entertainmentが手がけElectronic Artsより配信されている基本プレイ無料FPSだ。2019年2月にリリースされ、PC(Steam)向けにも2020年11月に展開。本作の基本モードとなる3人部隊のバトルロイヤルでは、20部隊総勢60人のプレイヤーがチャンピオンを目指してしのぎを削る。プレイヤーキャラとして、個性豊かで性能の大きく違うレジェンドたちが登場する点が特徴だ。


今回、本作Steam版のユーザーレビューにて、直近30日間のレビューをもとにした最近のレビューが「圧倒的に不評」ステータスとなっている。直近30日間には本稿執筆時点で約3万3000件のユーザーレビューが寄せられ、そのうち83%が不評を投じている状態だ。特定のタイトルのスコア・評価を下げることを目的に、多数のユーザーが短期間に大量のレビューを投稿する、いわゆるレビュー爆撃のような状況となっている。Steamの最近のレビューグラフを見ると、7月8日以降、大幅に不評レビューの数が増加。7月11日に至っては約4700件もの不評が投じられている。

本作Steam版がレビュー爆撃のような状態に陥ったきっかけは、本作の次シーズンとなるシーズン22にて、バトルパスの仕様が大きく変更される予定が発表されたこととみられる。


発表によると、シーズン22からはシーズンの節目となるスプリットごとにバトルパスが用意。また変更に伴って、過去のバトルパスにおいて人気のなかったタイプの報酬が削除されるという。無償のバトルパス報酬では、シーズンを通して獲得できるゲーム内通貨ApexコインおよびApexパックがそれぞれ従来の2倍になる見込み。有償となるプレミアムバトルパスでは、これまでと比較すると、シーズンを通じて獲得可能なクラフト材料が2倍、レジェンダリー/スーパーレアApexパックが3個増えているという。

一方でシーズン22では、プレミアムバトルパスがゲーム内通貨Apexコインで販売されていたところが、リアルマネーでの販売に変更される。公式サイト表記によると、プレミアムバトルパスは1255円、また特典付きでさらに報酬が豪華なプレミアム+バトルパスも2484円で販売される予定だ。


この発表を受けて国内外のユーザーコミュニティで批判が噴出している。というのも、プレミアムバトルパスではApexコインが報酬として用意されている。これまではプレミアムバトルパスをApexコインで購入し、終盤までバトルパスを進めれば購入分のApexコインが還元。ふたたび次シーズンのプレミアムバトルパスの購入資金とすることができた。シーズン22からもApexコイン自体はバトルパス報酬として用意されるものの、プレミアムバトルパスの購入にはリアルマネーが必要となる。つまり、前シーズンのバトルパス進行でApexコインを獲得していても、プレミアムバトルパスには都度購入代金が必要となるのだ。

また先述のとおり、シーズン22からはバトルパスがスプリットで更新されるようになる。現時点で発表されている情報を見るに、シーズンを通してプレミアムバトルパスを進行したい場合には、2度の課金が必要となるのだろう。

こうした発表を受けて、これまでと違ってプレミアムバトルパスには都度課金が必要となる点に批判が寄せられているかたちだ。プレミアムバトルパスの進行およびその報酬をプレイのモチベーションにしていたという声も散見されるが、今後は同様のプレイスタイルをとるためにシーズンごとに2回プレミアムバトルパスを購入すると2510円の出費となる。


Steamユーザーレビューでもプレミアムバトルパスのリアルマネー販売化への批判が多数寄せられている格好だ。また、このタイミングでバトルパスの変更以外の不満点を不評レビューとして寄せるユーザーも続出。不具合やチート使用者の存在といった課題点や、バランス調整への不満などがさまざま指摘されている。バトルパスの変更とは別に、現状やこれまでの不満に基づく不評レビューも投じられ、レビュー爆撃のような状況に陥っているようだ。

なおRedditの本作コミュニティやXなどSNS上でも、プレミアムバトルパスのリアルマネー販売化への批判が引き続き多く見られる。本作公式XアカウントやRespawn Entertainmentの公式Xアカウントの別の話題の投稿にも、バトルパスの変更への批判が寄せられている状況だ。

プレミアムバトルパスのリアルマネー販売化を巡ってSteamやSNS上で大きな批判が渦巻いている『Apex Legends』。ちなみに本作のほかにも、『VALORANT』など有償バトルパスの購入額をバトルパス報酬で還元しない方針をとる基本プレイ無料ゲームはある。『Apex Legends』でも継続的に遊ぶプレイヤーからのマネタイズとして、今回のバトルパスの仕様変更に踏み切ったのだろう。ただバトルパスの導入以来初の刷新という点や、ゲーム内通貨では購入できなくなる変更が導入される点などから大きな反発も生じているようだ。公式からは本稿執筆時点でこうした状況への反応はなく、今後の動向も注目される。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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