Steam Deckの「新品の頃の排気臭」を再現するガジェットを海外周辺機器メーカーが披露。エイプリルフールだけど、“本気”との主張

 

ゲーム周辺機器メーカーのHuman Thingsは4月1日、Steam Deck用周辺機器「Scent Sentry」を、同社のGENKIブランドを通じて発表した。まだ製品化は決定していないようで、どれだけの需要があるのかを見極めている段階の模様である。


Scent Sentryは、Valveの携帯型PCゲーム機Steam Deck用の周辺機器だ。機能としては、「新品で手にしたあの頃の“排気臭”を再現」することだという。Steam Deckでのゲームプレイ中には、本体の上部側面に設けられた排気口から生暖かい空気が排出される。その排気は、APUなどの冷却を経たが故か、何ともいえない香りがする。ただ、時間が経つにつれその香りが薄まっていくようで、本製品にて新品の頃の排気臭を蘇らせるとのこと。

製品は非常にコンパクトで、Steam Deckの排気口部分に取り付けて使用する。簡単に装着可能とのこと。機能面について具体的な仕組みは明かされていないが、香りを閉じ込めたカプセルを使用し、電力を使った機構で香りが放出されるようだ。低消費電力仕様により、長時間のゲームプレイにおいても、その香りに包まれた体験を維持できると説明されている。つまり排気そのものに作用するわけではなく、排気臭を再現した香りを放出する、アロマディフューザーのような製品ということだろう。

なおカプセルには、「Steam Deckの新品時の排気臭」のほかにもいくつかのバリエーションが用意され、カプセルを取り替えることで、爽やかな香りなども楽しめるという。また、カプセルなどの素材には、環境に配慮したものを採用しているとアピールされている。


Steam Deckの排気に関しては、その匂いを嗅ぐことが一種のインターネットミームとなっている。ユーザーのなかには、何とも表現しがたいその香りにハマり、ついつい嗅いでしまう人が少なくないのだという。そうした背景から、このScent Sentryのアイデアが生まれたのだろう。ちなみにValveからは、Steam Deckの排気は安全上問題はないものの、健康上の観点から嗅ぐことは控えるように呼びかけられている(関連記事)。

本製品の開発元Human Things/GENKIは、Nintendo Switch用のドック製品やBluetoothオーディオトランスミッターなどのゲーム周辺機器を手がけているメーカーだ。今回発表されたScent Sentryは、その突拍子もない機能や発表された日(4月1日)から、エイプリルフールのジョークとも受け取れる。ただ同社は、馬鹿げたアイデアだと自ら認めつつも、本気であるとコメント。十分な反響を得られれば、実現させるとした。

「Scent Sentry」の製品ページでは、本製品の情報を受け取るためのメール登録が受付中。本当にジョークでないとするなら、これを通じた登録者数や、SNSなどでの反響次第で製品化されるのだろう。