ローグライク“役インフレ”ポーカー『Balatro』絶好調スタートで開発者驚く。中毒性高めなイカサマデッキ構築ポーカー

 

パブリッシャーのPlaystackは2月21日、ローグライクデッキ構築ゲーム『Balatro』をリリースした。対応プラットフォームは、PC(Steam)/PS4/PS5/Nintendo Switch/Xbox One/Xbox Series X|Sとなっている。本作はリリースからわずかで多くの同時接続プレイヤー数を集め、Steamユーザーレビューで「圧倒的に好評」ステータスを獲得。かなり好調な滑り出しを見せている。またゲーム内は、ベータ版ながら日本語表示にも対応している。


『Balatro』は、ドローポーカー(クローズド・ポーカー)とローグライクデッキ構築ゲームを組み合わせた作品だ。本作にてプレイヤーは基本的に、あらかじめ引かれた8枚の手札から5枚までのハンド(手役)を作り、ポーカーの役を揃えることになる。ストレートフラッシュ、フルハウスといった役に応じた得点倍率と、その役に使われたカードの数字の大きさから計算されるチップを獲得。ハンドの制限回数以内に目標チップを達成することが目標となる。

なお8枚の手札のうち5枚を「ディスカード」にて各ハンド3回まで入れ替えることが可能。上手に手札を入れ替えつつ、強力な役を作り大きなチップを生み出すのが、本作の基本的な流れだ。

そして本作はローグライクデッキ構築ゲームとして、目標チップを達成しステージをクリアすると、ショップが出現。ショップでは、追加のトランプが入ったカードパックや、役の得点倍率を上げることのできるプラネットカード、トランプの数字やマークの変更、削除などができるタロットカード。そして5枚まで所持できるユニークな効果を持った謎のカード「ジョーカー」などが販売。それらを購入することで、強い役が出しやすく、より大きなチップを手に入れることができるポーカーデッキを作り上げることも可能。さらに高価な目標チップが課されたステージを攻略するのだ。


また、ステージを進めていくと、プレイヤーの手札に強力な制限を与える「ボスブラインド」なるステージが出現。手札減らしや、強制ディスカード、特定の絵柄・数字を封じるなど、一方的で凶悪な制限が与えられる。それらを破るためには、運だけでなく幅広い役を使いこなすようなカードプレイが必須となる。さらには、特定の条件下で追加効果をもたらすレアトランプや、異常な倍率を与える可能性のあるジョーカーを入手。こちらも負けじとポーカーらしからぬオリジナル“イカサマ”デッキを作り上げるのだ。


本作はリリースからわずかで、最大同時接続プレイヤー数が約2万3500人を記録(SteamDB)。また本稿執筆時点のSteamユーザーレビューでは、1848件中99%が好評とする「圧倒的に好評」ステータスを獲得。プレイヤー数、ユーザー評価ともにかなり好調な滑り出しを見せている。ドローポーカーというわかりやすい基本ルールをベースとした、インフレが起こりやすいローグライクの融合によるゲームへのとっつきやすさと中毒性が評価されているようだ。また150種類以上あるジョーカーをはじめとしたさまざまなカードたちから取れる戦術の多さなども好評な様子だ。また、本作はレビュー集積サイトOpenCriticにて本稿執筆時点で、PCゲーム史上6位となる合計スコア94を記録している。

本作を手がけるのはカナダの個人開発者であるlocalthunk氏。同氏の過去のポストによると、ローグライクスロットゲーム『幸運の大家様』や、ローグライト“ヘビ”STG『SNKRX』からインスピレーションを受けて本作は開発されたという。また本作は同氏が“自分一人で楽しむゲーム”として開発がスタート。同氏の好みに沿って、ストーリー要素をなくしてゲームメカニクスだけを追求したり、カード効果の文字数を極力抑えたりといったこだわりが反映されているそうだ。上述のように予想以上に好評を博したことに同氏は驚きと喜びを表している


『Balatro』は、PC(Steam)/PS4/PS5/Nintendo Switch/Xbox One/Xbox Series X|S向けに配信中。なおSteamでは本作のリリースを記念し、2月25日までセールが実施中。定価1700円のところ、10%オフの1530円で購入可能となっている。