『ブレイブルー』のローグライトアクション『BlazBlue Entropy Effect』Steamで正式リリースされ盛況。課題点指摘されるも開発元が素早く改善に乗り出す

 

デベロッパーの91Actは1月31日、ローグライトアクションゲーム『BlazBlue Entropy Effect(ブレイブルーエントロピーエフェクト)』を正式リリースした。対応プラットフォームはPC(Steam)。その後本作は、多くのプレイヤーを集めている。


『BlazBlue Entropy Effect』は、アークシステムワークスの対戦格闘ゲーム『BLAZBLUE(ブレイブルー)』シリーズのスピンオフとなるローグライトアクションゲームだ。同シリーズのキャラクターが登場し、オリジナルの物語が描かれる。本作の世界では未曽有の危機が訪れており、プレイヤーは世界を救うカギとなる現実と仮想が融合した世界ACEへと入り、戦いの試練を重ねることとなる。

プレイアブルキャラクターには、ラグナ=ザ=ブラッドエッジやノエル=ヴァーミリオン、ハクメン、マイ=ナツメ、ジン=キサラギなど、『BLAZBLUE』シリーズから10体が登場。各キャラクターは、原作をモチーフにした独自の戦闘スタイルをもち、また原作での声優陣がボイスを担当している。

本作では、現実世界と仮想世界を行き来するかたちでプレイ。現実世界で戦いの準備などをおこない、そして仮想世界のステージにてバトルをこなすのだ。ステージのエリアをクリアすると、攻撃やスキルに特定の効果を付加するなどの強化を獲得。そうして強化を重ねながら、最後に待ち受けるボスを目指す。そして死ぬと現実世界へと戻され、キャラクターのアンロックや、さまざまな恒久的な強化をおこなえる。また、育成したキャラクターの能力を、ほかのキャラクターに継承させる要素も存在する。


本作は2023年8月に早期アクセス配信が開始され、キャラクターやボス、ステージの追加、ゲームシステムの改善・変更、バランス調整、バグ修正などがおこなわれてきた。そして今回の正式リリースにあわせたアップデートでは、プレイアブルいキャラクターに「タオカカ」が登場。鋭い爪で広範囲に繰り出す高速コンボ攻撃や、分身・召喚の能力が特徴。そのうえで「かわいいニャス!」とのこと。

このほか、ゲーム内ミッションの導入や、現実世界にてプレイヤーの分身となるACERの見た目のカスタマイズ機能の追加、オンラインモードのテスト実装、シナリオ・システムボイスの日本語対応などもおこなわれている。


そして正式リリース後、本作の同時接続プレイヤー数が急増。これまでのピーク時には約6600人に達し、本作としての最高記録を大きく更新した(SteamDB)。一方で、ユーザーレビュー評価はやや下降気味。正式リリース直前の最近のレビューステータス(直近30日間)は96%が好評とする「圧倒的に好評」であったが、本稿執筆時点では70%が好評とする「やや好評」となっている。

不評レビューでは、正式リリースにあわせて実施されたバランス調整や仕様変更を改悪だとし、早期アクセス配信時の方が楽しかったという意見が多く投稿。テスト実装されたオンラインモードが、協力プレイではなくPvPvEであることに落胆する声も聞かれる。また、早期アクセス配信時のセーブデータが、正式リリース版と互換性がない点について不満を述べるユーザーもみられる。

こうしたフィードバックを受けて、開発元は2月1日に対応策を発表。エントロピーシステム(バフ/デバフ効果)やAP獲得数、高品質戦術の出現確率などにおいて上方修正が実施される。今週中にアップデートを配信するとのこと。またセーブデータ引き継ぎ不可の件については、早期アクセス配信期間中のプレイ成果に相当するAPポイントと解析器を受け取れるインポート機能を実装。このほか、フィードバックへの対応が遅れたお詫びとして、次回実装予定のキャラクターを無償提供するとした。


ユーザーレビュー全体で見れば、好評を投じるユーザーも多く、全体のレビューステータスは約6600件のうち85%が好評とする「非常に好評」を維持している。それでも開発元は、プレイヤーの不満に対し迅速に対応策を発表。今後も改善や最適化に取り組みながら、新コンテンツの制作を進めていくそうだ。

『BlazBlue Entropy Effect(ブレイブルーエントロピーエフェクト)』は、PC(Steam)向けに配信中だ。