ホロライブ二次創作ゲーム向けブランド「holo Indie」発表。公式サポートプログラムで二次創作ゲームが有料配布可能に

 

カバー株式会社は11月15日、「holo Indie」の立ち上げを発表した。同社による二次創作ゲーム向けのゲームブランドであり、第1弾タイトルとして『ホロパレード』がリリース予定となっている。またあわせて同社の「二次創作ガイドライン」が改訂。「二次創作ゲームに関するガイドライン」が追加されている。

ホロライブ公式サイトのスクリーンショット

カバー株式会社は、VTuber事務所「ホロライブプロダクション」や女性VTuberグループ「ホロライブ」などを運営する、国内の企業である。ホロライブやホロライブプロダクションには、国内外から高い人気を誇るVTuberが多数所属。VTuberを題材とする二次創作も盛んにおこなわれており、これまでに多数の二次創作ゲーム作品が制作されてきた。代表的な二次創作ゲームタイトルとしては、ローグライト作品『HoloCure – Save the Fans!』や格闘ゲーム『Idol Showdown』などが挙げられるだろう。

カバーの発表によると、同社はこれまで、同社の提供するコンテンツをより多くのファンに多様な形で安心して楽しんでもらうことを目的に、二次創作ガイドラインを制定。同社のIPの二次利用について、ガイドラインを遵守していれば権利を行使しないことを定めて、ファンの創作活動をサポートしてきたという。

そして、今回カバーは「ゲームクリエイター・サポートプログラム」として二次創作ゲーム向けのSteamアカウントにおける掲載を提供すると発表。掲載作品は二次創作ゲーム向けの新ゲームブランド「holo Indie」にラインナップされるという。また新たに制定された「二次創作ゲームに関するガイドライン」では、二次創作ゲームクリエイターへ、継続的な活動をサポートするための還元エコシステムの提供などがおこなわれるとされている。これまで同社のガイドライン上で認められる二次創作ゲームは無償での配布のみとなっていたが、ゲームクリエイター・サポートプログラムの利用者は二次創作ゲームの有償配布も可能になる。

『ホロパレード』のスクリーンショット

「holo Indie」では、二次創作ゲームのクリエイターへの還元エコシステムの提供や、より多くのファンへ多様な二次創作ゲームを届ける機会を作ることを目指すという。第1弾タイトルとして、『ホロパレード』が発表されている。同作が「holo Indie」のテストケースとなるそうだ。なお本発表にあわせて、『HoloCure – Save the Fans!』の開発者も状況を告知。『HoloCure – Save the Fans!』については、「holo Indie」からの出版は予定されておらず、今後も変わらず個人での開発とSteamでの無料配信がおこなわれていくそうだ。


『ホロパレード』は、国内のクリエイター・ろぼくろ氏が制作してきた、ホロライブの二次創作2Dタワーディフェンスゲームである。本作でプレイヤーは、自陣からキャラクターを召喚し、敵陣の破壊を目指していく。ゲーム内には、ホロライブプロダクション所属のVTuberやマスコットキャラクターなど総勢65体が登場。各キャラクターには、回復や自爆攻撃といった能力が設定されているそうだ。要素としては「シンフォニー効果」として、行進中のキャラクターの担当楽器によって、さまざまな効果が発生する。そうした要素により、パレード隊の編成や召喚順などが重要になるようだ。

またゲーム内では、才能開花と呼ばれる成長要素が存在。各キャラクターに3種類の能力を付与することで、個性的な育成ができるという。システムとしては、ゲーム内通貨によるキャラクターを入手できるガチャや、事務所でのミニゲームも用意されているそうだ。なおカバーの発表によると、本作は開発者のろぼくろ氏が企画/グラフィック/プログラミングを含めて、基本的に1人で制作しているという。これまで開発者のろぼくろ氏X(旧Twitter)上で開発状況が公開されてきたが、今回「holo Indie」からのリリースが発表されたかたちだ。個人が二次創作として制作していたタイトルが、公式のカバーによる「holo Indie」から有料配信されるわけである。


カバーによる「二次創作ゲームに関するガイドライン」は、同社公式サイト内で公開中。『ホロパレード』はPC(Steam)向けに、12月1日に税込490円で発売予定だ。