人気ボカロP・アーティストを擁するKAMITSUBAKI STUDIOがゲーム事業本格展開。リズム・アドベンチャー・VRの3タイトルをどどんと発表

 

クリエイティブレーベルKAMITSUBAKI STUDIOは9月9日、『神椿市協奏中。』『神椿市建設中。REGENERATE』『神椿市建設中。VIRTUAL REALITY』の3タイトルを発表した。


KAMITSUBAKI STUDIOはアーティストマネジメント事業をおこなっているレーベルだ。クリエイターやアーティストとのコラボレーションを通じて、ネットカルチャーにおけるさまざまなコンテンツを生み出しているという。そのクリエイティブレーベルが、今回の3タイトルにて本格的なゲーム事業展開をはじめるかたちだ。

『神椿市協奏中。』は“君と心を奏でる”リズムゲームだ。開発はStudio Lalalaが手がける。ティザーでは、対応プラットフォームがPC(Steam)/iOS/Androidとなっているが、黒塗りされた部分が続いているため、今後対応するプラットフォームが増えていくのかもしれない。また発売予定は2024年となっている。

舞台となるのは崩壊した世界。プレイヤーはその世界を再生することとなる。世界再生の鍵となる歌があるようで、少女たちと“協奏”していきながらリズムゲームをクリアしていく内容になると思われる。

また『神椿市協奏中。』の収録曲とみられる楽曲の一部も動画内で公開されている。そのなかにはKAMITSUBAKI STUDIO所属のバーチャルアーティスト花譜氏の「過去を喰らう」や、理芽氏の「ユーエンミー」、春猿火氏の「オオゴト」といった人気の楽曲が散見される。さらに、本スタジオから発売されている音声合成ソフトウェア「可不」によって歌われた「フォニイ」や「キュートなカノジョ」などの楽曲も収録されるようだ。

『神椿市建設中。REGENERATE』(以下、REGENERATE)はテキストアドベンチャーゲームだ。開発は株式会社オレンジが手がける。対応プラットフォームはPC(Steam)/Nintendo Switch。崩壊と再創造を繰り返す仮想都市「神椿市」を舞台としており、そこで出会う少女「森先化歩」たちと共に神椿市の謎に迫ることとなる。


そして『神椿市建設中。VIRTUAL REALITY』(以下、VIRTUAL REALITY)はVRアドベンチャーゲームだ。開発は株式会社Gugenkaが担当する。本作の舞台も『REGENERATE』と同じく神椿市となり、SFダークファンタジーアドベンチャーゲームと謳われている。こちらはキャラクターが専用の3Dモデルとフルボイスで登場。さらに、ゲームには(KAMITSUBAKI STUDIOの)所属アーティストらの人気楽曲が登場するという。立体感のある音楽と物語がリンクすることで、物語への没入感を楽しむことができるとアピールされている。


この『神椿市建設中。』は、2019年よりKAMITSUBAKI STUDIO が制作しているオリジナルのIPプロジェクトである。2021年10月には約1か月の期間限定でスマートフォンを利用した共創型コミュニティアドベンチャー『神椿市建設中。EMERGENCE』を開催。2万人を超えるユーザーがSNSなどを利用して謎解きをおこなっていた。

その後、同スタジオは神椿市に関したプロジェクトを複数展開する予定であると発表した。今回正式発表された『REGENERATE』もそのうちのひとつのプロジェクトとして明かされていた。ほかにも2023年4月にはTPRGプロジェクト『神椿市建設中。NARRATIVE』が始動するなど、神椿市が複数の世界線に分岐したとして、さまざまなプロジェクトが展開されている。

*TRPGプロジェクト『神椿市建設中。NARRATIVE』

なおKAMITSUBAKI STUDIOは9月21日から24日まで千葉・幕張メッセで開催される「東京ゲームショウ2023」(TGS2023)に出展する(一般公開日は9月23日と24日)。ブースでは、今回発表された『REGENERATE』『VIRTUAL REALITY』の2作に加え、VRロボットバトルゲーム『QuantanoID』が試遊可能だ。

さらにTGS2023のため特別制作されたMRコンテンツ「花譜 MRアーカイヴ(追憶)」も展示予定だという。VRヘッドセットによって、花譜氏の楽曲「邂逅」のパフォーマンスを間近で見られるとのことだ。

『神椿市協奏中。』はPC(Steam)/iOS/Android向けに2024年に発売予定。『神椿市建設中。REGENERATE』はPC(Steam)/Nintendo Switch向けに発売予定だ。『神椿市建設中。VIRTUAL REALITY』については現時点では対応プラットフォーム、発売予定はともに未定。それぞれのタイトルについて、今後のさらなる発表が気になるところだ。