世紀末グロせつな暴力RPG『LISA – Definitive Edition』発表。カルト的人気RPGが新要素盛りだくさんで蘇る、公式日本語にも対応へ


パブリッシャーのSerenity Forgeは6月7日、『LISA – Definitive Edition』を発表し、現地時間7月18日に発売すると発表した。対応プラットフォームはPC(Steam/Epic Gamesストア)および海外PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S/Nintendo Switch。

『LISA – Definitive Edition』は、『LISA: The Painful』をリマスターしたタイトルだ。DLC「LISA: The Joyful」もリマスターされて収録される。『LISA: The Painful』は2014年12月に発売された横スクロール型RPG。舞台となるのは荒廃したポストアポカリプス世界だ。この世界では女性が忽然として消えさり、人類は緩やかに絶滅へと向かっていた。主人公のBladは過去の記憶に苛まれる薬物依存症の中年男性。彼はあるとき、道端で女の子の赤ん坊を見つけることになる。モラルなき崩壊後の世界で、この女の子を巡る物語が繰り広げられるのだ。

同作は横スクロール型のマップを進んでいく方式となっており、戦闘はターン制バトルが採用されている。戦闘時の負傷により四肢などが欠損し、グラフィックにも反映される特徴的なシステムが存在。グロテスクで凄惨な物語が展開されつつも、世紀末世界の狂った人々によるコミカルなイベントも用意されている点が特徴だ。

特徴的な世界観やキャラによって織りなされる物語のほか、BGMなどが好評を集める本作。Steamユーザーレビューでは本稿執筆時点で約1万1500件中96%が好評とする「圧倒的に好評」ステータスを獲得している。


このたび発表された『LISA – Definitive Edition』は、『LISA: The Painful』およびDLC「LISA: The Joyful」をリマスターしてセットにしたタイトルになる。高解像度グラフィックに対応するほか、ピクセルアートも解像度の向上にあわせてスケーリングされる。またPC版および新世代機では120fpsモードも用意されているそうだ。

グラフィックの向上だけでなく新要素も充実。キャンプファイヤーでは会話が一新されパーティメンバーの死をより深く悼むように。新たな敵やボス、新クエストやマルチエンディングの新たな物語も用意されているとのこと。新しいWarlord Skillsが導入されバトルシステムにも変化が加わる。タイムアタック要素もアップデートされるほか、UIも刷新。20曲以上の新曲が追加され、お気に入りの曲を聴ける音楽プレイヤーシステムも登場する。



『LISA: The Painful』を手がけたのは米国コロラド州に拠点を置くDingaling Productions。Austin Jorgensen氏による個人スタジオだ。『LISA: The Painful』は同氏がほぼひとりで開発。2014年に発売され、暴力とコミカルを軸としつつ、葛藤や愛をまじえて重厚な物語が描かれる強烈な作品として、絶大な支持を得た。Steamのユーザーレビューは1万1000件以上の評価が寄せられ、「圧倒的に好評」。のちのインディーゲームなどにも影響を与えたカルト的作品である。

なお『LISA – Definitive Edition』では、新たに12言語への対応を果たすという。『LISA: The Painful』には有志による日本語化Modが存在したものの、これまで日本語に公式対応していなかった。今回のリマスター版ではアジア言語ものちに実装されるとのこと。Steamストアページには、日本語訳も近日中に公開されると書かれていることから、アジア言語実装にあわせて公式日本語訳も実装されるのだろう。

ちなみに『LISA: The Painful』所有者向けには、『LISA – Definitive Edition』発売時にアップデートが実施予定とのこと。Definitive Editionでの新規コンテンツをすべて楽しめるという。既存ユーザーにとっても嬉しいアプローチになりそうだ。

LISA – Definitive Edition』は、PC(Steam/Epic Gamesストア)および海外PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S/Nintendo Switch向けに現地時間7月18日発売予定だ。