Behaviour Interactiveは5月20日、『Dead by Daylight』の7周年記念配信にて、複数の新情報について発表した。まずコラボレーションが発表されたのは、海外のヘヴィメタルバンド「アイアン・メイデン(Iron Maiden)」および「スリップノット(Slipknot)」。ゲームクリエイターの中村育美氏。そして自社開発ゲームである『Naughty Bear』だ。さらには、本作を題材とした新作ゲームや映画化など、複数の新規プロジェクトも進んでいる。
「アイアン・メイデン」および「スリップノット」は、どちらも世界的に有名なヘヴィメタルバンドだ。今回のコラボレーションについては、最近まとまったばかりの話だそうで、具体的な日程はまだ決まっていないとのこと。しかし開発陣の中で留めておくにはもったいないニュースであるとして、7周年のタイミングで発表したようだ。
コラボレーションの内容としては、それぞれのバンドをモチーフにした新コレクションが予定されている。「アイアン・メイデンコレクション」では、長年バンドの象徴的なキャラクターであるエディや、数多くのアルバムジャケットから着想を得たデザインとなっているようだ。「スリップノットコレクション」では、バンドメンバーが装着している象徴的なマスクをモチーフとした、マスクの装飾アイテムが9つ含まれる予定だ。コレクションの詳細については、また後日お披露目が予定されている。
つづいて「霧のアーティストコレクション」について紹介したい。こちらはカナダ、米国、ポーランド、スペインから4名のクリエイターをゲームコミュニティから迎え、殺人鬼2名と生存者2名の衣装をデザインしてもらったとのこと。実装されるのはハントレス、ツインズ、フェリックス、ユンジンの4名だ。コンセプトアートが公開されており、それぞれクリエイターの個性が遺憾なく発揮されたデザインに仕上がっている。
さらに、こちらのコレクションの中には、ゲストアーティストとしてゲームクリエイターの中村育美氏も参加している。中村育美氏はコンセプトアートやグラフィックデザインなどを手がけるゲームクリエイター。『大神』『ベヨネッタ』『サイコブレイク』といった作品に携わっており、『Ghostwire: Tokyo』ではクリエイティブディレクターを務めている。そんな中村氏がデザインしたのは、鬼、リージョン、木村結衣の衣装だ。
鬼の衣装「盲目の復讐」は、キャラクターの生い立ちから着想を得たデザインだ。頭につけた蝋燭の火が消えるまで、血への渇望を満たし続けるという、鬼の特性を表している。リージョンの衣装「スケバン」は、名前のとおり日本の不良少女から着想を得ている。海外における不良ともいえるリージョンと、非常に相性の良い衣装となっている。
そして木村結衣の衣装「暗黒のレーサー」は、中村氏自身のバイク愛から着想を得てデザインされたものだ。バイカーチームのリーダーである木村結衣のために考えられたこのコーディネートは、動きやすさを最大限に確保。殺人鬼から逃げやすい理想的なデザインに仕上がっている。これら7つの衣装を含む、「霧のアーティストコレクション」は、今夏の終わり頃に実装が予定されている。
また、自社開発ゲームである『Naughty Bear』とのコラボレーションも発表された。同作に登場する「ノーティベア」の衣装が、トラッパーの衣装として今後実装されるようだ。また、こちらの衣装には、メメント・モリ発動時に独自のアニメーションも用意されているとのこと。過去作を遊んだ経験のあるユーザーにとっては、非常に嬉しい発表となった。
詳細は伏せられているものの、今年控えている2つの新チャプターでは、他社IPとそれぞれコラボレーションした殺人鬼が登場予定。多種多様なホラー作品とコラボレーションし続ける本作が、次はどんなキャラクターを霧の森へと誘ってくれるのか、今後の情報にも期待したい。
さらに本作はゲームという枠組みを越え、その領域を拡大し、ユーザーに楽しんでもらえるコンテンツとして成長していくことを目指している。コラボレーション以外にも、本作を題材とした新作ゲームや映画化など、複数の新規プロジェクトも進んでいるようだ。
まず、Supermassive Gamesが、本作のインタラクティブストーリーゲームを開発中とのことだ。Supermassive Gamesは、『UNTIL DAWN -惨劇の山荘-』『クアリー ~悪夢のサマーキャンプ』『THE DARK PICTURES』シリーズを手がけてきたイギリスのゲームスタジオだ。本作でプレイヤーは、『Dead by Daylight』の世界を舞台に、緊張感あふれる展開の中、生と死を分ける決断を下しながら、物語を進めていくことになる。本プロジェクトに関する詳細は本年度の後半を予定しているとのこと。
つづいて、Behaviour Interactive傘下のゲーム開発会社Midwinter Entertainmentもまた、本作の世界を舞台とした新作ゲームを開発中だ。こちらの作品は”欲と権力への渇望”をテーマとした、マルチプレイPvEゲームとなっている。1チームあたり、最大4名のプレイヤーで構成され、エンティティの領域にまったく新しい形で立ち向かうことになるのだという。
そして今年3月に発表された、『Dead by Daylight』の映画化も企画が進行している(関連記事)。現在は監督と脚本家の選出がおこなわれている段階で、ストーリーやどんな殺人鬼が登場するといった内容は、まだ一切が未定の状態だそうだ。他社IPの殺人鬼が登場する可能性があるのかさえも未定とのこと。どのような内容になるかはまだ想像もつかないが、いずれにせよ続報が届く日を心待ちにしていよう。
今年で7周年を迎えた『Dead by Daylight』。怒涛のコラボレーション発表や、複数の新規プロジェクトも告知されており、さらなる躍進が期待される。今後の続報に期待したい。