Blizzard Entertainmentは9月27日、『オーバーウォッチ2』の最新情報を公開。SMSプロテクトの義務付けや、新規プレイヤーに向けた新たなシステムなどが明かされた。
『オーバーウォッチ2』はBlizzard Entertainmentが手がけるオンライン対戦FPSゲーム。基本プレイ無料タイトルとしてリリースされる。前作である『オーバーウォッチ』からの主な変更点として、対戦人数は6対6から5対5（1タンク、2ダメージ、2サポート）となる。まずはPvPコンテンツを軸に、日本時間2022年10月5日午前4時ごろから配信予定。PvPと並んで本作の柱になるという本格的なPvEモードは、2023年以降に実装予定だ。
発表された情報ではまず、SMSプロテクトの義務化について説明されている。10月5日の『オーバーウォッチ2』リリース後、PCおよびコンソール版のすべてプレイヤーはBattle.netアカウントへの電話番号連携を義務付けられるとのこと。登録した電話番号に送られてくるSMS（ショートメッセージサービス）に記載されたコードをログインに利用するかたちとなるようだ。
なお、同じ電話番号で複数のアカウントを作成または同時に連携することはできないとのこと。電話番号は新規アカウント作成時に1度だけ連携可能で、プリペイドなど特定の種類の電話番号はSMSプロテクトに使用することはできないそうだ。SMSプロテクト義務化の目的については、アカウントのセキュリティ強化だけでなく、不正行為などにより停止されたアカウントの復帰を抑制する狙いもあると説明されている。
基本プレイ無料ゲームにおいては、不正行為をして処罰されたとしてもアカウントを作成し直すのが容易という側面が存在する。そうした行為の対策としてはSMS認証を導入されるケースが多い。基本プレイ無料ゲームとなった『オーバーウォッチ2』でもそうしたアプローチがとられるようだ。
また発表では『オーバーウォッチ2』に実装予定の、FTUE（ファーストタイム・ユーザーエクスペリエンス）なる新規プレイヤー向けの導入ステップが紹介されている。本作の新規プレイヤーは、ゲームモードや使用可能なヒーロー、チャットなどが制限された状態でゲームをスタート。まずはゲームモードとゲーム内チャットが開放。その後およそ100マッチ遊び続けることで、初代『オーバーウォッチ』におけるすべてのヒーローが解放されていくそうだ。
FTUEは、「ゲームモードやヒーローの多さから何から手を付けていいのか分からない」という前作での新規プレイヤーからのフィードバックを受けて導入される機能だという。なおFTUEにおける一部制限はチームを組むことでも解除されるとのこと。フレンドに誘われて本作を始める場合でも安心だろう。
さらに本作のランク戦にあたるライバル・プレイへの参加条件も、新たに設定される。クイック・プレイにて50勝をあげることが条件となるようだ。新規プレイヤーに、時間をかけてライバル・プレイで要求される高度な技術を身に付けさせる狙いがあるそうだ。またチートや荒らし行為に対しての抑制効果も見込まれているとのこと。ライバル・プレイのアンロックまでに要するマッチで、不正者を特定する狙いがあるようだ。
また本作では、ボイスチャットにおけるハラスメントに対しても新たな対策が用意されているとのこと。本作で通報されたプレイヤーは、ボイスチャットの内容が録音データとして一時的に収集されるという。そして音声から自動で文字起こしがおこなわれ、テキストデータから不快な発言の検出を図っていくそうだ。なお音声データは文字起こし後にすぐに削除され、テキストデータについては30日以内に削除されるとのこと。ボイスチャットの音声データは長期的に保存されるわけではないため、迷惑行為を見かけたら即座に通報するように案内されている。
そのほか、今回の発表では推薦システムの変更などが紹介。推薦システムは自チームのプレイヤーのみを推薦できるように変更され、プレイヤーたちがポジティブな行動をとるような動機付けとなるように調整されるそうだ。そのほかの発表についての詳細は、こちらの公式サイトを参照されたい。
新規プレイヤーに対する手厚い導入システムなどが発表された『オーバーウォッチ2』。「ポジティブな体験の促進」を掲げる変更点のほか、強化された不正および迷惑行為に対する取り組みが、リリース後にどのような効力を発揮するのかについても注目していきたい。
『オーバーウォッチ2』はPC/PlayStation 4/PlayStation 5/Xbox One/Xbox Series X|S/Nintendo Switch向けに、日本時間10月5日午前4時ごろ配信開始予定。
