『オーバーウォッチ2』今シーズン中にサポートの全体的な弱体化へ。回復力と生存能力を引き下げるが「リリース当初の無力感」は避ける


Blizzard Entertainment(以下、Blizzard)は10月19日、『オーバーウォッチ2』の開発者ブログとして「ディレクターの視点」を更新した。主に現行であるシーズン7の今後について述べられており、シーズン中盤ではサポートヒーローの多くをやや弱体化する調整をおこなう予定だと明かした。


『オーバーウォッチ2』は Blizzardが手がけるオンライン対戦FPSゲームだ。人気を博した前作『オーバーウォッチ』の続編であり、基本プレイ無料タイトルとして2022年10月5日に配信を開始。本作は、10月11日より新シーズンとなるシーズン7が開幕している。シーズン7では『ディアブロ』シリーズとのコラボイベントも実施されている。

Blizzardはシーズン7の状況と今後について「ディレクターの視点」として開発陣の見解と調整予定の内容などについて公開した。そこで、「サポートヒーローのパワーレベルの上昇」について言及。シーズン7の中盤に適用されるパッチで、サポートヒーローの生存能力と継続回復力について全体的に引き下げるつもりだとした。


もともと『オーバーウォッチ2』リリース当初には「サポートが辛い」という声が多かった。というのも、前作『オーバーウォッチ』と比較してタンクがひとりとなった影響で、ダメージロールから自衛する必要がこれまで以上に増したことなどが原因となり、なすすべなくやられてしまうことが多かった(関連記事)。

そうした“辛さ”を抱えたリリース以降、サポートヒーローには複数回の強化がおこなわれた。一例を挙げると、今年4月に適用されたパッチでは、アナにこそ軽い弱体化が入ったが、ブリギッテ、マーシー、モイラといったヒーローが強化され、回復力が向上している。

度重なる調整によって現在ではサポートヒーローの存在は大きなものになったと言えるだろう。本作の非公式統計サイトOVERBUFFにおいても、シーズン7のコンペティティブの勝率のトップに君臨しているのはサポートヒーローのブリギッテであることが確認できる。3位にはイラリーがつけており、どちらも54%以上の高い勝率を誇っている。


またキルデス比(KDA)においても、モイラとライフウィーバーがトップ5に名を連ねており、サポートというロールの存在感が高まっていると言える。そうした成績を問題視したのか、8月に配信されたパッチでは、アナやブリギッテ、イラリーなどの調整がおこなわれ、それぞれダメージや回復量をやや下げられている。つまり、開発側としては「やや強化しすぎた」といった認識となるだろう。

今回の弱体化予告についても、そうした流れを汲んだものだろう。ただ調整については、リリース当初に感じられた無力感を避けるつもりだという。ミッドシーズンパッチが配信されて以降、またゲンジやソンブラに過度に怯えながらプレイする必要があるかどうかは調整次第となりそうだ。

また「ディレクターの視点」では、オリーサやバスティオンの調整についても言及された。特にバスティオンについては強襲モードを少し弱体化するようだ。詳細な変更点については、パッチのリリースが近づいたころに公開するとのこと。

新シーズンの開幕だけでなく、アイドルグループLE SSERAFIMとのコラボやファンイベントBlizzConの開催など、さまざまな発表がおこなわれている『オーバーウォッチ2』。最近はゲーム内外問わず新情報が相次いでおり、調整内容も含め今後の発表が見逃せないだろう。

オーバーウォッチ2』はPC/PlayStation 4/PlayStation 5/Xbox One/Xbox Series X|S/Nintendo Switch向けに基本プレイ無料で配信中だ。