『アサシン クリード ミラージュ』は100時間RPGにはならない。原点に回帰し、ボリュームも価格もコンパクトな作品に


ユービーアイソフトは9月11日、『アサシン クリード ミラージュ』を2023年に発売すると発表した。9世紀のバグダッドを舞台にする、『アサシン クリード』シリーズの最新作だ。本作は、シリーズのメインタイトルとして展開されるが、比較的小規模な作品になるという。海外メディアIGNが報じている。

『アサシン クリード ミラージュ』は、時系列的には前作『アサシン クリード ヴァルハラ』の20年前となり、同作にも登場したバシムを主人公とする。幼い頃に母親を亡くし、バグダッドの路上でひとりで育った彼が、狡猾な盗賊からアサシンとなる過程が描かれるという。バシムは、マスターアサシンであるロシャンの一番弟子となり、アサシンの支部で依頼を受け、手がかりをかき集めてターゲットを始末する。

『アサシン クリード』シリーズのバイスプレジデント・エグゼクティブプロデューサーを務めるMarc-Alexis Côté氏はIGNとのインタビューのなかで、本作は比較的小規模な内容になることを明かした。同シリーズの近作では、RPG要素が強化されると同時に、100時間以上楽しめるほどボリュームは膨大になっていた。一方本作では、15〜20時間程度でメインストーリーをクリアできる、シリーズの初期作品に近いボリュームになるそうだ。


本作は、米国での価格が49.99ドル(通常版)に設定されている。フルプライスであった従来のシリーズ作より10ドル安い。Côté氏はその背景として、上述したボリューム感について説明している。なお日本での価格については、公式サイトでは6600円とされており、やはり前作などより安めに設定されている。また同氏は、本作がシリーズの15周年を祝う作品である点にも触れ、ゲームエンジンは前作『アサシン クリード ヴァルハラ』のものを流用していると明かした。

既存の技術で比較的コンパクトな作品を目指すなかで、ステルスや近接格闘、パルクール、密度の高い都市の構築により注力して制作。そしてシリーズのルーツである中東のバグダッドへと回帰し、シリーズの原点に敬意を評したいとのこと。比較的小規模な作品とはいっても、中身の詰まった内容になるようだ。また主人公バシムについても、シリーズ史上もっとも多才なアサシンであると発表されている。


なお『アサシン クリード』シリーズの将来に目を向けると、「Assassin’s Creed Infinity(コードネーム)」と呼ばれるハブプラットフォームを通じて、同シリーズの世界観を体験できるさまざまな作品が提供される予定となっている。第1弾となるのは、封建時代の日本を舞台にするオープンワールドアクションRPG『アサシン クリード コードネーム:(RED)』だ。ほかにも、『アサシン クリード コードネーム:(HEXE)』『アサシン クリード コードネーム:(JADE)』といった作品も控えている。

Côté氏によると、「Assassin’s Creed Infinity」では異なる体験・ボリュームの作品を届けていくとのこと。『アサシン クリード ミラージュ』以降の作品が、すべて小規模なものになるというわけではないようだ。また『アサシン クリード コードネーム:(HEXE)』に関しては、RPG要素はないと明言された。

『アサシン クリード ミラージュ』は、PC/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに2023年発売予定だ。