『モンスターハンター フロンティア』のオフライン版や続編には期待しないで。公式が異例の声明


『モンスターハンター フロンティア』公式Twitterアカウントは7月5日、同作のオフライン版や続編展開について否定的な見解を表明。期待しないように呼びかけた。公式としては異例の声明となる。


『モンスターハンター フロンティア』は、MO型のハンティングアクション。『モンスターハンター2(ドス)』をベースとし、『モンスターハンター フロンティア オンライン』として2007年にWindows向けタイトルとしてスタート。ライブサービス型のゲームとして運用が続き、オリジナルの武器やモンスターなどが実装され、コンソール向けの『モンハン』とはまた異なる独自の進化を遂げてきた。2013年には『モンスターハンター フロンティアG』へと、2016年には『モンスターハンター フロンティアZ』へと改題している。

しかしながら、2019年12月にサービスを終了。プロデューサーの宮下輝樹氏は終了理由について、『モンスターハンター2(ドス)』をベースとした仕組みの上で開発を続ける中で、さまざまな制約も発生。そんななかで、データベースサーバーのハードウェア交換やソフトウェアアップデートなどをしてきたが、今後も長期にわたりご満足いただけるサービスの提供が難しいという結論に至ったと説明していた。


一方でコンソール/PC向けの『モンスターハンター』シリーズはその後も展開されてきた。そして時を経て、『モンスターハンターライズ:サンブレイク』に『モンスターハンター フロンティア』「シーズン2.0 “エスピナス、覚醒”」で実装されたエスピナスが参戦。今はもう会うことができない棘竜に会えるとして、大きな話題を呼んだわけだ。『モンスターハンター フロンティアZ』公式アカウントも、この展開に喜んでいた。

そんななか本日7月5日に、『モンスターハンター フロンティア』公式アカウントは、同作のサービス開始15周年を祝福。元スタッフのデザイナーにイラストを描いてもらったとして、同作の象徴的なモンスターやNPCが載ったかわいらしいイラストを掲示していた。あわせて、思い出やファンアートを募るハッシュタグキャンペーンを開始していた。


一方で、公式アカウントは無用な期待を抱かせたくなかったようだ。もとより記念イラスト投稿では「何かの匂わせ等ではないので、そこは誤解なきよう」とコメントしていたほか、同作のオフライン化や続編の開発は非常に難しいと表明。「MHFが幕を下ろしたことと同じ理由から、そうしたご要望にお応えするのは非常に難しいというのが実情です」と説明している。サービス終了について運営側は前述したように、「長期にわたりご満足いただけるサービスの提供が難しい」と説明していた。その問題は解決していないということだろう。

ファンの期待を打ち砕くメッセージであるが、見方を変えれば、無用な期待を抱かせないという点では誠実さと優しさが垣間見える。『モンスターハンター フロンティア』として新作を出せないからこそ、『モンスターハンターライズ:サンブレイク』でエスピナスに会いにいってほしいと強調しているのだろう。


いずれにせよ、『モンスターハンター』シリーズは大人気フランチャイズで、今後の展開は続いていく。『モンスターハンター フロンティア』のような体験はできないかもしれないが、今後は同作のエッセンスやモンスターが登場する新作は出ることだろう。そうした時に購入して応援し、喜びの声をカプコンに伝えることが、『モンスターハンター フロンティア』への愛を表明する有効な手段なのかもしれない。



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