自然ビルダー『Terra Nil』のデモ版が発売前にして好評。4分で環境を回復させるやり込みも生まれる愛されっぷり


ストラテジーゲーム『Terra Nil』が発売前にして注目を集めている。体験版配信イベント「Steam Next フェス」の参加作品中、本作はウィッシュリスト数ランキングで2位、デモ版のデイリーアクティブプレイヤー数ランキングで4位にランクイン。同時接続プレイヤー数含め数字面も好調である。

『Terra Nil』は、荒れ果てた土地を開発し、限られたリソースをもとに緑ゆたかな自然を取り戻すゲームだ。南アフリカを拠点とするインディースタジオのFree Livesが、開発を手がける。各ステージには緑地化した面積の目標が設定されており、持ち込んだ設備を設置することで緑地化を進められる。しかし設備の設置にはリソースが必要で、目標達成前にリソースを使い切ってしまうとゲームオーバーだ。リソースは緑化が進むごとに得られるので、必然的に少しずつ緑地化を進めることになる。これらの制約からは、プレイヤーが自然の力を借りながら環境を取り戻すというコンセプトが感じられる。

また緑地化が完了しても、プレイヤーは次のステージに向かう前に、設置した設備はすべて回収しなくてはならない。回収した設備は再利用可能で、生態系の維持のために不要な人工物は残さないという仕組みも現代的だ。


「Steam Next フェス」開幕初日である6月14日に、多くのプレイヤーが同作を遊び、同時接続プレイヤー数が9万人に達した(SteamDB)。さらに18日には、Steamのウィッシュリストの登録数が40万件を超えたことが公式Twitterから発表された。結果、「Steam Next フェス」の参加作品中、発売前の作品のウィッシュリスト数ランキングで2位、デモ版のデイリーアクティブプレイヤー数ランキングで4位に本作がランクインしている。うまく人気の波に乗ったかたちだ。さらには、発売前ながら既に本作のやり込みもおこなわれており、YouTubeにはデモ版のステージを4分9秒でクリアする動画が投稿されている。

Devolver Digitalと『Genital Jousting』開発元のタッグによる自然ストラテジーということで注目度が高かった。実際のところ、今回の「Steam Next フェス」のウィッシュリスト/ユーザー数ランキングの上位はDevolver Digitalタイトルが多く並んでいる。前述のウィッシュリスト/デイリーアクティブプレイヤー数ランキングの1位は、同社パブリッシュによるカルトアクション『Cult of the Lamb』。Devolver Digitalはパブリッシャーとして注目度が高いわけだ。さらには、やさしいゲームを紹介するオンラインショーケースイベント「Wholesome Direct」で紹介されるなど、デモイベント実施前の露出もばっちり。そうした下準備や期待感が、数字に現れたかたちだろう。

『Terra Nil』は PC(Steam/GOG.com)向けに配信予定。現在Steamにて無料のデモ版が配信中だが、「Steam Next フェス」はまもなく閉幕するため、興味が沸いたら今のうちにダウンロードしておいた方がよいだろう。なおデモ版は現在英語のみの対応だが、製品版は日本語にも対応予定だ。