国内の個人ゲーム開発者Nono氏は5月31日、『進化していく過程で』のデモ版を配信開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)。デモ版には、ストーリーを含めて2ステージ分が収録されている。
『進化していく過程で』は、アイテムとスキルに重点を置いた、レベルシステムのないタクティカルRPGである。本作の舞台は、創造主が動物たちを元に、人間に似た種族「獣人族」を作ってから数百年後の世界だ。主人公である獣人族の少年フィトは、ボードゲームの中へ迷い込んでしまう。異なる世界にやってきたフィトは、人間の魔術師に追われる最中に、魔術を使う奇妙な黒猫コウと遭遇。フィトとコウは、さまざまな獣人族たちと共に、不思議な世界からの脱出を目指すことになる。
フィトとコウはほかの獣人たちと協力し、立ちはだかる敵と戦いを繰り広げる。バトルでは、各ユニットをスクウェア制のマップ上で動かし、勝利条件の達成を目指していく。ユニットには、HP/攻撃力/防御力/移動力といったステータスが存在している。味方ユニットのHPが尽きると倒れてしまうため、戦況を見極めながらユニットを操作するなど、基本的な仕組みとしてはターン制SRPGの仕組みに則っている。
ただし、本作にはレベルの概念が存在しない。代わりに、アイテムやスキルが大きな意味合いをもつ。たとえばアイテム扱いの黒猫コウは、所持しているユニット対して、毎ターン攻撃を2回無効化する結界を付与。ほかにも2回攻撃を防ぐ盾や、回避率を20%増加させる葉っぱなど、装備系のアイテムには強力な効果が付与されている。また各ユニットには、防御力の上昇や結界の付与といった強力なスキルも用意されている。レベルシステムが存在せず、ステータスでの無理が効かない分、アイテムやスキルが戦況を左右するわけだ。
Steamで配信されているデモ版には、2ステージ分のバトルが収録。『進化していく過程で』というタイトルに関わりそうなストーリーや、アイテムが重要なバトルの基本的な仕組みなどが確認できる。要素としては、任意のターン開始時まで何度でも時間を戻せる機能や、敵ターンのスキップ機能も導入されている。
また、本作には複数のエンディングが搭載。エンディングの分岐にはボスを含めたキャラクターがもつ宝物が関わり、獲得にはフィトのスキルが必要だ。しかしフィトはうたれ弱いため、単独でボスの元へ辿り着くのは難しいという。デモ版でも単にクリアを目指すのと、宝物の取得を目指すのでは、必要な手数が異なる。エンディングの分岐も含め、戦略や試行錯誤が重要になってきそうだ。
本作を開発しているのは、国内の個人ゲーム開発者Nono氏だ。同氏のツイートによると、個人ゲーム開発者として2021年より活動を開始。友人たちの協力もありつつ、同氏がストーリーやイラストを含めた開発全般を担当し、制作が進められているそうだ。
『進化していく過程で』は、Steamにてデモ版が配信中だ。
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