『レゴ スター・ウォーズ』新作にて“アナキンボコボコ飛行術”が発見される。暴力ジェダイと化すクワイ=ガン・ジン


レゴ スター・ウォーズ/スカイウォーカー・サーガ』にて、連続攻撃によって実質上無制限に空中を移動できるテクニックが発見されたようだ。しかし、その手段はやや倫理的に疑問のある方法のようだ。海外メディアPolygonが伝えている。

『レゴ スター・ウォーズ/スカイウォーカー・サーガ』は、イギリスのデベロッパーTraveller’s Talesが開発し、Warner Bros. Gamesが4月5日に発売した新作アクション・アドベンチャーゲームだ。本作は映画「スター・ウォーズ」シリーズ9作分のストーリーを盛り込んだ大ボリュームとなっている。プレイヤーはレゴで描かれた親しみやすくユーモアあふれる世界観のなか、映画のストーリーをなぞる冒険を楽しめるのだ。また、ライトセーバーでのコンボ攻撃やフォースの力などを利用したバトルアクションも盛り込んでいる。


発売されたばかりの本作にて、ほぼ無制限に空中を移動し続ける技が発見されたようだ。発見者と見られるのは、海外ユーザーのRed Orb氏。同氏はゲーム中での飛行の様子をおさめた動画をTwitter上に投稿している。無限飛行の具体的な手法としては「アナキンを殴る」それだけである。アナキンとは、本シリーズの重要キャラクターであるアナキン・スカイウォーカーのことだ。無限飛行に利用されているアナキンは、映画でいえば「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」時点の少年時代のアナキンだ。彼は同作にて奴隷待遇にあり、ジェダイ・マスターであるクワイ=ガン・ジンに見出され、自由の身となるのである。なお、クワイ=ガンは飛行動画のなかで、アナキンを殴りまくっている方だ。

クワイ=ガンは、もちろん映画ではアナキンをボコボコにするようなキャラクターではない。むしろ幼少期のアナキンを導く、一種の父性さえ感じられる人物である。そんなキャラがゲーム内でアナキンに容赦なくライトセーバーを叩きつける様子は衝撃だったようだ。Red Orb氏の動画ツイートは記事執筆時点で1万RTを超えているほか、多数のコメントも集めている。

ゲーム内でアナキンが飛行に利用されてしまった背景には、本作仕様上の理由があるようだ。Red Orb氏はPolygonに対して、今回の技の着想の前提には『デビル メイ クライ』などのコンボ要素のあるアクションゲームが存在したと伝えている。そうした作品では、空中の敵を攻撃しつづけることで、長時間の対空が可能である場合がしばしばだ。同氏がそうした挙動を『レゴ スター・ウォーズ/スカイウォーカー・サーガ』で追い求めていたところ、普通の敵では体力が低すぎて対空が続かず、もうひとりのプレイヤーを攻撃しても持続時間が今ひとつだったとのこと。そうした中、間違えて少年アナキンを攻撃してしまったところ、彼の体力が減らないことに気づいたそうだ。そして、Red Orb氏はアナキンを練習台に、動画で見せているエアループコンボを編み出したとのこと。アナキンが重要キャラであるが故であろう「体力が減らない」との仕様が、フォースの暗黒面が手招きしそうなひどい飛行術の原因となったのである。


この飛行術は、制作側もおそらく意図しない挙動とみられる。しかし、この技が本作の世界に新たな遊び方をもたらすのは間違いないだろう。ただ、後に別の側面を見せるアナキンとはいえ「エピソード1」時点では少年である。彼をボコボコにする以外の方法が見つかってくれれば尚望ましいところだ。