共闘ハクスラARPG『バビロンズフォール』初大型アプデ情報公開&生放送まとめ。既存の課題も見直され、開発陣はさらなる改善誓う


スクウェア・エニックスは3月18日、オンライン専用ARPG『BABYLON’S FALL(バビロンズフォール)』の最新情報を届ける公式生放送の第6回を放送した。

本作は、スクウェア・エニックスとプラチナゲームズの共同開発による、オンライン専用アクションRPGだ。ゲームプレイにはハック&スラッシュ要素が採用されており、最大4人での協力プレイが可能となっている。プレイヤーは、選ばれし者に特別な力を与える特殊な装具「機棺(ギデオンコフィン)」を背負わされた捕囚「哨士(センチネル)」となり、巨塔バビロンでのクエストに挑み、戦利品を得ては装備を充実させていく。

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今回の放送ではまず、来週3月22日に配信予定の、初の大規模アップデートであるVer.1.1.0についての説明がおこなわれた。はじめに解説されたのは、アップデートで追加されるキャンペーンクエストについて。「月影の幽輪(イクシオン)・前編」と題された新たな章が追加。それに伴う新マップとして、従来のメインマップであるバビロン塔に並ぶ形で、「バビロン塔:封鎖区域」が登場する。

注目の新種族であるモルザム人と、新武器グレートアクスについても、詳細が明らかとなった。モルザム人は、ガットスナッチ(ダウン中・撃破時の敵に対しておこなうガットワーク)でHPが回復する能力を有している。モルザム人固有のギデオンコフィンチップには、HPの割合が一定以上・以下で発動する能力が用意されているため、HPゲージ管理で深みのあるプレイが可能な種族となっているそうだ。ちなみに、モルザム人の追加に伴って、キャラクタースロットは3→4へと増設されるので、すでに3つのキャラクタースロットを使い切っていたプレイヤーも安心してほしい。

新たな武器であるグレートアクスには、ストロングホールドと呼ばれる固有アクションが備わっている。ヘビーアタックの最大チャージ中にガットワークボタン(〇、B)を入力して発動可能。自身に一定時間被ダメージ軽減とスーパーアーマーの効果を付与するものだ。開発者いわく、グレートアクスはイメージ通りの脳筋武器となっているようで、攻撃には広い範囲を横なぎにするものや、敵の吹っ飛ばしや叩き潰しを伴うものがあるという。スーパーアーマーでダメージを受けながら戦う戦闘スタイルは、HPゲージによって発動するモルザム人の能力と噛み合うように意識されているようだ。

また、モルザム人の追加に伴い、同種族をイメージしたプレイヤーボイスが追加される。ほかのボイスと同じく、種族はモルザム人でなくとも設定可能となっている。既に作成したキャラクターであっても、酒場のグルラに話しかけてボイスの再設定が可能だ。


新たな鍛冶機能であるリファインでは、装備の追加効果を1つまで再抽選することができる。これによって、ビルドにあわせた装備を格段に揃えやすくなるはずだ。リファインに必要な素材が効率よく手に入るのは、新たなゲームモードであるガントレット。クエスト全体に特殊な効果が追加された高難度コンテンツだ。ガントレットでは単純な敵の強化ではなくギミック性が重視されており、スムーズに攻略するためには、クエストごとに適したビルドが必要となる。たとえば、今回配信されるガントレットでは、敵をダウンさせる/敵に持続ダメージの状態異常を与えるビルドが効果的なようだ。

これらの追加コンテンツ実装に加えて、プレイヤーの成長上限は最大パワー150→200/最大レベル20→22に拡張される。新たなコンテンツを遊びつつ、キャラクターのさらなる成長を楽しむことができそうだ。

つづいて、放送の後半では、3月29日から開催される、『NieR:Automata(ニーアオートマタ)』との期間限定コラボイベントについて、詳しい情報が発表された。イベント期間は3月29日18時30分から4月26日17時59分まで。期間中には、拠点内のデザインが『ニーアオートマタ』をイメージしたものへと様変わりするほか、BGMも同作品のものへと変化する。

イベントでは複数のコラボクエストが配信される。コラボクエスト内では、『ニーアオートマタ』ではお馴染みの武器である、白の契約と黒の誓約(どちらも武器種はソード)、機械生命体の斧(武器種はグレートアクス)がドロップするとのこと。マシンタイプへのダメージが高まるスキルが付与されているそうなので、これらの武器を入手すれば、さらに効率よくコラボクエストを周回できるようになるはずだ。

また、コラボクエストのクリアで入手可能なギアを利用することで、さまざまなコスメアイテムを無料で獲得可能。無料で獲得可能なものには、A2のコスメ装備などが存在するようだ。そのほか、ゲーム内有償通貨を用いるガラズショップでは、2Bや9Sのコスメ装備などのコラボアイテムが有償販売される予定。なお、コスチュームアイテムによって、ボイスは変化しないとのこと。


さらに、放送内ではコラボイベントのゲームプレイ映像もお披露目。各種のコスメアイテムを装備したプレイヤーキャラクターの姿や、『ニーアオートマタ』のプレイヤーには馴染み深い、機械生命体・BGMなどが確認できた。4月12日から追加予定のコラボクエストであるデュエル「祭祀 遊園地ウサギ」をプレイする様子も配信され、強力なウサギ型の大型機械生命体との戦いが繰り広げられていた。

また、『ニーアオートマタ』コラボイベントについては、イベント開始後は体験版でも遊ぶことができるそうなので、興味のある人はぜひプレイしてみよう。なお、 PC(Steam)版においては、3月23日午前2時00分より体験版が配信予定(製品版はすでに発売中)。

以上の新要素に加えて、Ver.1.1.0では既存コンテンツにもアップデートが実施される。詳細は以下のとおり。

スカーミッシュ:
・クエスト追加(現在のクエスト数と同程度追加され、ほぼ倍増)
・新規インファマスエネミー追加

シージ:
・推奨パワー上昇

デュエル:
・ディオドラス追加

装備:
・ディバイン、レジェンダリー装備の追加(武器防具アクセサリーあわせて100種類以上)
・新たな追加効果

ガラズ(有償通貨)ショップ:
・ラインナップ更新(下の画像)
・ラインナップは一新されるため、現在のラインナップにほしいアイテムがある場合はアップデート前に購入を
・ただし、コフィンボイスについては一新ではなく、順次追加されていく

コンク(無償通貨)ショップ:
・購入数が制限されていたアイテム(素材)のインターバルを24時間→20時間に変更
・各種マテリアルの購入制限を3→5に変更


また、Ver.1.1.0アップデートからは、プレイヤーの声を受けたフィードバックアップデートも実施される予定だ。詳細は以下のとおり。

フィードバック アップデート第一弾(Ver.1.1.0アップデートにて反映)

マッチングの仕様変更:
・自動出撃時間を60秒→300秒に延長

クイックマッチ:
・クエストの検索範囲を自身のパワー+6までに縮小(以前まではパワー10以上のクエストにマッチすることもあったため、その場合は敵にダメージが与えられず、実質的に攻略への協力ができなかった)

キャンペーンクエスト:
・ソロでもクリアしやすくなるようにエネミーの弱体化
・ポーションの使用個数5→10個に変更

追加効果の抽選テーブル見直し:
・武器種にあわせて有利な効果がつきやすくなる(テーブルが細分化された)

一部の追加効果の性能見直し:
・強すぎた効果の弱体化を含む(一部の強すぎる効果がビルドの幅を狭めていたため)
・具体的には、ムルジバヌのHP回復効果などの、プレイの楽しさを損なうもの
・弱体化は最小限にとどめるという方針

※さらなる詳細は、3月22日のパッチノートにて公開。

フィードバック アップデート第二弾(3月末予定)

キャンペーン:
・敵の減少、ギミックの減少
・さらに難易度が低くなり、ソロでも遊びやすく調整される
・新規プレイヤーに、スカーミッシュ以降の楽しさを体験しやすくする意図

デュエル:
・ヒットストップの不具合を修正
・大型の敵はヒットストップによって意図しない弱さとなっていた(簡単すぎるデュエルもこれが原因)
・高難度コンテンツであるデュエルが、意図されていた難しさに近づくはず

第三弾以降のフィードバックアップデートについても、時期は未定となっているものの、予定されている。不満の声の多かったロックオンにはオプションが細かく追加されて改善されるほか、グラフィック(視認性)の向上や、味方のバトルエフェクトのON/OFFオプションなど、さまざまなアップデートが実施されていくようだ。

放送ではさらに、シーズン2以降のゲームバランス調整方針についても解説されていた。武器バランスにおいては、現状ではボウとソードに人気が偏っているが、その他の武器種を上方修正する方針で調整がおこなわれていくそうだ。ボウ・ソードの弱体化の有無については、調整後の動向を見守りつつ、必要性についてあらためて慎重に検討されるという。基本的には弱体化はおこなわず、上方修正を重ねていく方針のようだ。

また、コンテンツについては、現状ではシージ(要撃戦・70)に人気が偏っていることを認識しているようだ。シージ要撃戦は、ステージ内を移動することなく、敵との戦闘を数ウェーブおこなうクエスト。ドロップする装備品のレベルに上限がないため、現状ではシージを周回するだけでパワー上限まで成長できてしまう。これについては、シージが開発陣の想定よりも簡単であったことが原因となっているため、まずは遊びごたえの正常化を図る調整がおこなわれる予定(本来、周回プレイを想定されていたのは、スカーミッシュであったようだ)。

BP(バトルパス進行ポイント)の獲得について。本作では、複数キャラクターでデイリー・ウィークリークエストをこなすことで、BPを効率的に稼ぐことができる。これは、プレイヤーの頑張りを反映させられるように、意図的に導入されている仕様だそうだ。ただし、1キャラでも余裕をもって100Tierに到達できるように調整されているので、かならずしも複数キャラクターで遊ぶ必要はない。今後の調整方針としては、Ver.1.1.0のキャラクタースロット拡張とプレイ動向を見守りながら、シーズン2以降のBP獲得経路が調整されていくそうだ。

そのほか、運営継続を心配するユーザーの声に対しては、「開発規模を縮小する予定は一切ありません!」と心強い答えが返された。現在、シーズン2までの開発がおおよそ完成しており、シーズン3以降についてもすでに開発が始まっているそうだ。今後も定期的なコンテンツ提供とフィードバックをもとにした改修を進め、既存プレイヤーに遊んでもらいつつ、新規プレイヤー獲得に向けて努めていく、とのことだった。なお、そうしたフィードバックを得る一環として、グラフィック改修アンケートがおこなわれている(3月19日午前1時59分まで)。

Ver.1.1.0に備えるためのアイテム配布もおこなわれるようだ。プレイヤーズサイトであるHanging Gardenにて下の画像のシリアルコードを入力することで配布アイテムが入手可能。また、先日行われた「ソフィアの緊急指令イベント」は、報酬の配信システムに不具合が見つかったため、シリアルコードでの配布に変更となっている。シリアルコードについては3月23日に公開されるそうだ。


以上が、今回の公式生放送の内容となる。初の大規模アップデートを迎える『バビロンズフォール』。追加ストーリーのほかにも多数のコンテンツが追加されるため、さらに遊びごたえが増すことだろう。新規プレイヤーにとっても、キャンペーンクエストの難易度が大幅に下がるので、遊びやすくなっているはずだ。本作は現状では賛否両論のあるタイトルだが、そうしたプレイヤーの不満の声は、開発陣に幅広く・細かく認識されていることが今回の放送で確認できた。今後のアップデートでは、プレイヤーの声を取り入れた改善が期待できそうだ。

『BABYLON’S FALL(バビロンズフォール)』はPC(Steam)および、PS4/PS5向けに発売中。PC(Steam)版については、3月23日午前2時00分より体験版が配信予定。