レビュー集積サイトMetacriticによる2020年度ゲームパブリッシャーランキング発表。1位にはセガが輝く

 

レビュー集積サイトMetacriticは、2020年のゲームパブリッシャーランキングを発表した。Metacriticは、各国のメディアによるレビュースコアを集めた「メタスコア」と、ユーザーからの評価を算出した「ユーザースコア」の2つの指標で作品のレビューを提示するメディア。同メディアは毎年、前年のレビュースコアに基づいたゲームパブリッシャーランキングを作成している。今年も4つの要素に準じて、パブリッシャースコアが制定されている。ルールは以下のとおり:

・2020年にリリースしたゲームのメタスコアの平均値
・メタスコア75点以上が付いたゲームの割合
・メタスコア49点以下が付いたゲームの割合
・メタスコア90点以上が付けられ、7件以上レビューされたゲームの数

これらによって、独自のパブリッシャーランキングが作られているわけだ。まず1位については、セガが輝いている。ゲームの平均メタスコアは81.6点。多くの作品をリリースしながらも、いずれのゲームも安定した評価を獲得した。前年のランキングは18位だったことから、2020年が飛躍の年であったことがわかる。

今回のスコアに貢献したタイトルのひとつが『龍が如く0 誓いの場所』。『龍が如く』シリーズは、2020年に入りXboxやPC向けのリリースを進めており、それらの移植作がオリジナル版の完成度と丁寧な移植によって高い評価を獲得している。『Total War』シリーズや『ぷよぷよテトリス』シリーズなども、安定したスコアを記録した。


さらに『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』もパブリッシャースコアに貢献。同作はメタスコア95を獲得し、2020年にもっとも高いメタスコアを集めた新作として脚光を浴びた(関連記事)。そのほかの2020年作品としては、『十三機兵防衛圏』もメタスコア85を獲得。セガグループの傘下に入ったアトラスの貢献が、セガブランドの向上をアシストしていると言えそうだ。

2位にランクインしたのは、Annapurna Interactive。物語表現に個性を持つインディーアドベンチャーゲームを数々プロデュースしてきたスタジオで、『Florence』のNintendo Switch版や『Kentucky Route Zero』がパブリッシャースコアに貢献。『If Found…』なども安定した評価を獲得しており、ユニークなだけでなく、質の高いゲームを発売するメーカーとして定着を見せつつある。


3位に入ったのはカプコン。同ランキングの上位としては常連となっており、『モンスターハンターワールド:アイスボーン』や『Devil May Cry 5 Special Edition』がパブリッシャースコアに貢献。4位には、ソニー(SIE)がランクイン。『The Last of Us Part II』や『Demon’s Souls』のほか、『Dreams Universe』もメタスコア89と高評価を記録した。5位にはActivision Blizzard、6位にはマイクロソフト、7位にはAksys Gamesといった面々が続いていく。詳細については、サマリーテーブルを確認してほしい。

スコアの計測ルールの関係で、移植やリマスターを丁寧に展開したパブリッシャーが上位にランクインしている同ランキング。必ずしも自身の見解やイメージと一致するとは限らないだろう。とはいえ、どのようなかたちであれ、しっかりとした商品をユーザーのもとに届けている証でもある。2021年にはどのパブリッシャーが上位を争うのか、注目したいところだ。


国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)