稲作アクションRPG『天穂のサクナヒメ』最新アプデにより、馬鹿苗病や塩害がさらに現実仕様に近づく。縁側にてかわいらしい演出追加も

 

国内の同人ゲームサークルえーでるわいすは1月8日、『天穂のサクナヒメ』のアップデートをSteamおよびPlayStation 4向けに配信した。今回のアップデートでは、馬鹿苗病の発生条件変更や、塩害/したら米の仕様変更、縁側で休んだ際の演出追加などが行われている。なおNintendo Switch版については、後日適用される。

今回アップデートでは、稲作関連の調整がいくつか実施された。発生条件が変更された馬鹿苗病とは、現実においては感染した稲の葉が黄色に染まり、枯れてしまう種籾の病気だ。『天穂のサクナヒメ』においては、稲熱病や縞葉枯病などと共に病気の1種として取り入れられており、米作りに励むサクナヒメを悩ませてきた。えーでるわいすの公開しているパッチノートによると、馬鹿苗病はこれまでランダムに発生していたというが、今回の調整により気温が高いほど発生しやすいように調整されている。現代の稲作では、育苗中の温度も馬鹿苗病の発生に関係すると考えられており、これがゲーム内にも取り入れられたのだろう(宮城県公式ウェブサイト)。

また、稲作関連では塩害発生時に、水をかけ流している最中や、水を抜いている間は塩害ゲージが減っていくように変更。実際にゲーム内で試してみたところ、水を止めている状態では塩害ゲージが増加を示していても、かけ流しや水を抜いている間は減少傾向に変化していた。塩の持つ毒性や塩害の影響が変わったわけではないものの、塩害からの回復方法が追加されただけでなく、大きな効果を持つ塩を稲作に活用しやすくなっているかもしれない。そのほか、これまで稲架掛け中に発生していたしらた米についても、登熟期に発生するよう変更されており、稲作パートが少しだけ現実に近いものへと進化している。


本作では、サクナヒメを縁側で休ませることでちょっとした時間調整ができる。本アップデートでは、これまでサクナが静かに座っているだけだった、縁側でサクナを休ませた際の演出が数種類追加された。ネコや犬と共に縁側で寛ぐ様子が見られたり、田右衛門と何らかの会話を交わしているシーンや、きんたとゆいと3人でどこかを見つめるカットなど、休ませる度にランダムな演出が表示されるようになっている。

この演出について、えーでるわいすのなる氏は「縁側のデモは元々作りたかったけど力尽きて諦めたところだったので入れられて良かった」とツイートしており、元々検討されていたもののカットされた要素だったようだ。そのほか今回のアップデートでは、999年から9999年への限界年数の拡張、天返宮100階の報酬追加、平年気温の計算が時間を考慮するように、ゲーム後半のイベントがかけ流しでも達成できるようになるなど、複数の調整が行われている。なお、限界年数も999年から9999年へと拡張されているが、パッチノートによるとえーでるわいすは「そんなに遊ぶ人いると思ってなかった」 そうだ。

稲作アクションRPG『天穂のサクナヒメ』は、PlayStation 4/Nintendo Switch/Steamにて販売中だ。