PS5用カスタムパネル「PlateStation 5」登場。しかしソニーから苦情を受け名称変更、さらに突然の予約取り消しで事態は混迷

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11月12日のローンチまで2週間を切ったPlayStation 5。先日SIEが公開した分解映像では、PS5本体の両サイドの白い外装部分が、簡単に取り外し可能なパネルになっていることが明らかに。そして、やはりというべきかこの仕様にさっそく目をつけ、白色以外のカスタマイズパネルを販売する海外のメーカーが現れた。その名も「PlateStation 5」。しかし、SIEから苦情を受ける事態になったようだ。海外メディアVGCが報じている。


PlateStation 5は、PS5本体に取り付け可能な非公式の交換パネルだ。カラーバリエーションは、マットブラック・チェリーレッド・インディゴブルー・クローム・カモフラージュの5種類。このパネルに交換することで、PS5本体の見た目をガラリと変えることができるというカスタマイズアイテムである。ちなみにPSロゴの切り欠きは存在しない。価格は1セット4300円(送料無料)で、PS5の発売から2週間以内に発送するとして、10月23日から予約受付を開始していた。

しかし、ほどなくして製品およびサイト名が「The Plate Station」に変わり、その後さらに「Customize My Plates」へと変更。販売サイトのドメインも変更された。この間に販売元は予約購入者向けに、いかなる商標や特許をも侵害することのないようにするための措置であると説明。また、製品デザインの調整も示唆し、発売を3週間程度延期するとした。実際に権利侵害の疑いがあったのかは語られなかったが、海外メディアVGCによると、販売元はソニーから苦情があったことを認めたという。

PlateStation 5はもちろん、The Plate Stationにしても、SIEのPlayStationと誤認混同する恐れがあるといえる。また、当初はPS5本体にカスタムパネルを取り付けたイメージ画像を販売サイトに掲載していた。その後はパネルの画像のみに変更されたため、これも問題視されたのだろう。


PlayStationハードは、PS2以降はブラックの筐体でローンチし、またさまざまなカラーバリエーションが展開されてきたこともあり、このカスタムパネルはPSファンから大きな注目を集めていたようだ。販売元は、海外の大手メディアIGNやGameSpot、Engadget、Forbesなどに取り上げられたことを予約購入者向けに報告。これによってさらに需要が高まったため、急遽増産を決めたとしていた。

ただ、10月29日になってSNSやRedditなどでは、予約が一方的にキャンセルされたという報告が相次ぐことに。現在販売サイトでは、全商品が売り切れ状態となっている。実際に売り切れたのか、販売を停止したのかは不明。購入者には、販売システムを通じたキャンセルの連絡が届いたのみで、理由の説明はなし。販売サイトにも言及はない。さらに、公式Twitter/Facebookは削除されている。

PlateStation 5の開発チームとされる面々。日本人も含まれているようだ


このPlateStation 5を手がけるメーカーは、世界中のデザイナーやエンジニアからなるチームで、イギリスを拠点にするとされている。ただ、予約者向けにはチームの紹介メールが送付されたものの、スタッフの素性やこれまでの実績は語られなかった。突然現れた謎のメーカーともいえ、RedditやSNSなどでは、PS5用カスタムパネルの需要を見込んだ詐欺だろうという見方が多かった。

ただ、今回の突然の予約キャンセルにあたっては、(少なくともPayPalを通じて支払っていた場合には)代金の返金がおこなわれたと報告されている。詐欺目的であったとも断定できない状況である。もともと、パネルはオリジナルの形状と同一であるとされていたことから、権利侵害を避けるために大幅なデザイン変更が必要になり、一旦すべての予約を取り消した可能性もあるだろう。

PlateStation 5あらためCustomize My Platesが実在するプロジェクトなのか否か、現時点では何ともいえない。ただ、大きな人気を誇るゲーム機の周辺には、良くも悪くもさまざまなビジネスが発生し得るため、特に実績のないメーカーのものに手を出す際には、十分注意を払うべきだと感じさせる一件となった。

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国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。