和風稲作アクションRPG『天穂のサクナヒメ』PS4/Switch版がマスターアップ。11月12日リリースへ

 

国内のゲーム制作サークル・えーでるわいすは9月2日、『天穂のサクナヒメ』PlayStation 4/Nintendo Switch版のマスターアップを報告した。国内向けにはマーベラスから2020年11月12日のリリースが予定されている本作。流通などのトラブルがなければ、11月12日に予定どおり発売されることとなる。なお、XSEED Gamesから11月10日発売予定のPC(Steam)版については開発中であり、また発売日パッチも用意しているそうだ。

『天穂のサクナヒメ』は、鬼退治と稲作の日々が描かれる和風アクションRPGである。主人公は、武神と豊穣神を両親に持つサクナヒメ。彼女は、神の都でぐうたらな毎日を過ごしていたのだが、ある日神界に迷い込んだ人間を都に侵入させ、献上物も台無しにしてしまったため、主神から処罰を受けることに。人間たちと共にヒノエ島に渡ったサクナヒメは、鬼が支配する島の調査と稲作の日々を過ごしていく。

サクナヒメは、ヒノエ島に蔓延る鬼たちを相手に、羽衣を使った移動や掴み、農具を使った攻撃といったアクションを駆使して戦闘を繰り広げる。また、豊穣神でもある彼女は、稲作によって良質な米を収穫すると、強くなるシステムが搭載されている。


えーでるわいすにより2015年から開発されてきた本作には、細かなこだわりや作り込みが多数もりこまれている。マーベラスの公式Twitterおよび公式サイトでは、本作の紹介動画が各システムごとに公開されているが、それに合わせてえーでるわいすのなる氏がコメントを公開しているので、一部を紹介しよう。

『天穂のサクナヒメ』では、ヒノエ島内の採取場や倒した敵から食材などの素材が入手できる。集めた食材を調理し、料理を食べると一時的な能力強化や自然回復といったバフが得られるという。食事の際には、サクナヒメと村人たちが火を囲み、共に食事するシーンも描かれるが、食事シーンで料理より食べるキャラクターたちを表現しようとした結果、手間が激増。特にモーションは食事シーンだけで140個あるほか、食事中のボイスも細かく用意されているようだ。

本作の装備は、一定の条件を満たすと真価を発揮し、特殊効果が発生する。また枝魂を装着することでも、特殊効果が発生する。これらの装備システムは『ファイナルファンタジーVII』のマテリアを出発点に、装備の固定スキルと枝魂の装着枠があり、どちらもバラバラに成長する仕様になっており、なる氏は開発中にはややこしさで頭が爆発しそうになったそうだ。上記の装備システム、季節・時間・天候の3重シーン制御、所持食材と調理できる料理関連は、もう触りたくないともコメントしている。

また本作のアクションは、同サークルの過去作『花咲か妖精フリージア』の戦闘をベースに、空中制御を可能とする羽衣を追加要素として取り入れたもの。元々企画は「花咲か妖精フリージア2」という名称でスタートし、敵を飛ばして敵にぶつけるアクションはそのまま、さまざまな要素をパワーアップした内容になっているという。サクナヒメの技は、すべて強い方向で調整されており、テストプレイヤーたちは使っている技がそれぞれ違うため、多様なスタイルでプレイできるゲームに仕上がっていると感じているそうだ。そのほか、本作には抱っこして歩ける犬が登場。制作に参加している同人ゲームサークル・クロスイーグレットのくろろ氏のこだわりにより、動きにあわせて犬の足が揺れるモーションも搭載されている。

そのほか、本作には抱っこして歩ける犬が登場。制作に参加している同人ゲームサークル・クロスイーグレットのくろろ氏のこだわりにより、動きにあわせて犬の足が揺れるモーションも搭載されている。

天穂のサクナヒメ』は、PlayStation 4/Nintendo Switch向けに、通常版税別4980円で11月12日発売予定。PC版は、Steamにて11月10日発売予定だ。サクナヒメや村人たちの設定も掲載された彩色画集も付属する限定版も予定されており、彩色画集のお試し版として一部が公式サイトで公開されている。