『Undertale』Temmie氏のRPG『Dweller’s Empty Path』非公式日本語化Mod制作中、アルファ版リリース。キュートな世界を日本語で味わう

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ドット絵RPG『Dweller’s Empty Path』の非公式日本語化Modの制作が有志の手で進行中だ。同作は『Undertale』のデザインやアートワークに携わったイラストレーターのTemmie Chang氏が開発したRPG。音楽には、『Undertale』の生みの親であるToby Fox氏や、『beatmania』シリーズのサウンドに関わってきたかめりあ氏が携わる。対応プラットフォームはPC/Mac(itch.io)で、無料/投げ銭にて入手することが可能だ。翻訳の完成率は8月11日時点で約76%。現在アルファ版を入手することができ、終盤のイベントなどは未訳なものの、ゲームのかなり大部分を日本語で楽しむことができる。

本作は、兎耳の生えた少女ヨキのある1日を追いかけるRPGだ。戦闘などは起こらず、フィールドを自由に散策し、住民たちと交流することが目的となる。イベントを進めることで特別なカットインを見ることができ、徐々に彼女らの日常の秘密が明かされていく。

日本語訳にて何といっても印象的なのは、ヨキの口調に関するディレクションだろう。本作は基本的に彼女の一人称で進行するため、その語り口は大きく作品の雰囲気を左右する。作中の人物から「おねえちゃん」「少女」と称されるとおりヨキの性別は女性とされているが、有志訳における一人称は「ぼく」で統一されている。スレンダーな体型やジェンダーレスな身のこなしに合った、フラットな人称が選ばれたようだ。

また涼しげな目つきから、英語版ではややクールでサバけた印象が強かったヨキ。しかし日本語版ではその言動がやや丸みを帯びているようにも感じられる。窓の外の景色を見て「いい天気」と独りごち、店先の菓子パンに「おいしそう」と素直にこぼす。周囲の景色に対するやわらかな眼差しが感じられ、フィールドのオブジェクトを調べる興をいっそう強めているといえるだろう。こうした細やかな演出は、「何気ない日常を想う」本作のテーマと共鳴していっそう味わい深いものとなっている。


ヨキ以外のキャラクターの翻訳も妙味だ。機械の腕を携えたちびっ子少女エイモトルは、語尾に「〜のだ」がつく元気なアレンジが加えられた。また主要キャラクターのみならず、モブ住民たちの会話を聞く楽しみも増している。特に城の兵士などは、日本語になったことで真面目な者・ダラけた者・臆病な者といった個性が際立ち、この世界で生活する人々の精彩が引き立っている。ネタバレは避けるが、未訳部分で期待が高まるのは後半に登場するコメディタッチの「パロディ」パートだろう。RPGの王道をおちょくるような演出があり、ウィットに富んだセリフ群が日本語でどのように意訳されるか注目したい。

ほのぼのした世界観ながら語られざる謎も多く、「何かの前日譚」という印象も強い『Dweller’s Empty Path』。ヨキの能力については過去のMVで確認できるほか、今後のコンテンツでも説明されるとのこと。まだまだ派生作品の展開が期待できそうだ。本作はitch.ioにてPC/Mac向けに無料(投げ銭制)で入手できる。なおやや余談となるが、Temmie氏は最近になりバーチャルストリーマーとしてTwitchで配信も開始している。ファンはチェックしておくといいだろう。

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