『Undertale』Temmie氏が手がけるRPG『Dweller’s Empty Path』配信開始。兎耳の少女がファンタジー世界をさすらうドット絵ADV


イラストレーターのTemmie Chang氏は7月11日、ドット絵RPG『Dweller’s Empty Path』をリリースした。itch.ioにてPC/Mac向けに無料(投げ銭制)で入手することができる。同氏は『Undertale』のデザインやアートワークに携わったアーティスト。本作にはToby Fox氏や、国内からは 『beatmania』シリーズで知られるかめりあ氏が楽曲提供で参加している。


『Dweller’s Empty Path』は「RPGツクール」で作られた、Temmie氏の実験作第2弾となっている。主人公は森の奥に住む兎耳の少女Yoki。悪夢にうなされて目を覚ました彼女は、気晴らしに散歩へと出かける。物語に決まった道筋はなく、プレイヤーは気が済むまでフィールドを探索し、好きなときに就寝してゲームを終えることができる。

森の奥や小さな村、城下町などさまざまなロケーションを散策する中で、Yokiは多彩なキャラクターたちと交流する。同居人の魔女Claireや機械腕の少女Aimottle、クールで厳格な国の王子など、Yokiの周りには一癖ある住民が多い。そして彼女の背後にはミステリアスな悪魔の男Zeraの企みが影を落としており、明るい世界観ながらどこか不穏な雰囲気も漂う作品となっている。


『Dweller’s Empty Path』では壮大なストーリーが描かれることはないものの、キャラクターたちの関係性や言動の背後から物語を考察することができ、「何かがあった気配」「何かが起こりそうな予感」を味わうことが本作の醍醐味だ。Temmie氏の手になる100枚以上のイラストカットを見るのも楽しみのひとつだろう。

ちなみに本作はTemmie氏の処女作『Escaped Chasm』と共通の世界観で描かれている。こちらでは可愛らしくも寂しげな物語が展開されており、ほのぼのした本作とは異なるストーリーを味わうことができる。それぞれを遊ぶことで共通のキャラクターや意味深な伏線を発見することができるので、Temmie氏の描く世界に惹かれた人はプレイしてみるといいだろう。

『Dweller’s Empty Path』はitch.ioにてPC/Mac向けに無料(投げ銭制)で入手できる。日本語は未対応だが、それほど難しい文章は出てこないこと・カットシーンによる状況説明が多いことから、非英語ユーザーでも遊びやすい作品といえるだろう。またToby Fox氏とかめりあ氏が参加した本作のサウンドトラックは、こちら(またはbandcamp)で入手することが可能だ。