『あつまれ どうぶつの森』にて、「本棚の迷宮」を作り出すユーザーが現れたようだ。『あつまれ どうぶつの森』では、外に家具を置くことや地形変更ができるようになった。この新要素を使って、迷路を作り出すことが可能。島クリエイターが解禁されたユーザーが、楽しげな迷路を使っている姿が多く確認できる。そんな中、「本棚」を使って迷宮ともいえる複雑なエリアをつくりだした猛者が現れたようだ。
島の広大な場所に敷き詰められた、本棚の数々。道は狭く、入り組んでいる。そう、ここは本棚の迷宮である。RedditユーザーAsteroidChainsaw氏が作り上げた。黄、茶、黒、白。それぞれ色の異なる本棚の間を縫うように進んでいき、ゴールを目指すのだ。迷宮であるので、デタラメに進んでいても行き止まりに突き当たり、抜けることはできない。先を見ながら考えつつ進んでいこう。北の秘境までたどり着ければ、ゴール達成だ。金のバラがプレイヤーの目標達成を歓迎してくれる。本棚の迷宮というテーマだけでなく、塔や花も添えられており、どこか雰囲気のある迷路。1000冊の本と2000の木材で使った、雰囲気バリバリの壮大な迷宮である。
今回用いられたのは「もくせいのほんだな」。メッセージボトルや住民から教わることで覚えられる汎用家具で、リメイクすることで色を変えられる。必要な素材は本5冊と木材10個。つまるところ、200個の本棚を使い、迷宮はつくられたわけだ。もくせいのほんだなは限定家具ではないので、調達自体は難しくはないが、200も作るとなれば気の遠くなる作業。しかもカタログ注文は1日5個限定だ。長時間にわたるDIYを進めていき、大量の本棚を用意。本の調達もばかにならない。結果としては、トータルでは35万ベルほどの労力になったという。また本棚を置いておく在庫のスペース確保にも苦労したそうだ。
興味深いのは、あまりに大量の本棚を置いた結果、Nintendo Switchの描写処理が遅れていること。素早く移動した際には、一部のグラフィックが遅れて表示されている。多くのオブジェクトを置きすぎた結果、Nintendo Switchに負荷がかかっており、その結果描写に異常が起こっているのだろう。実はこの試みについては、発売直後に既にじっくり実験していたユーザーがいる。やりこみプレイヤーのゆきの氏だ。
地下世界や宇宙など、ゲームを極め“ゲーム外の現象”の発見に定評のある同氏は3月末に『あつまれ どうぶつの森』にてジンメンカメムシを大量に集め、負荷テストをしている。結果としては、今回の本棚以上にがっつり描写遅れが発生しているものの、壁抜けやそのほか不具合は生まれなかった。あらためて『あつまれ どうぶつの森』の負荷時の動作が確認できることだろう。
※ なおゆきの氏は、この負荷による描写遅れの現象を利用し、虫かごの中に入るという奇天烈な挑戦に成功している。
厳密にいえばこの本棚の迷宮は、本棚である必要はなさそうだ。というのも、迷宮の本棚は一段地形が上げられたところに設置されており、本棚そのものが障壁になっているわけではない。本棚は2ブロック占有し、背が高いという点から迷宮のパーツにしやすいとは言えるかもしれない。本棚をサーバーにし、サーバーの迷宮にしてみるのも面白い。本棚の迷宮の作成は、デザイン面でも技術面でも興味深いアイデアだと言えそうだ。