Nintendo Switch用周辺機器のクラウドファンディング、目標金額に達するも突如削除。任天堂から申し立てを受ける

新作ゲームの開発資金獲得に積極的に利用されているクラウドファンディング。ゲーム関連においては、周辺機器の製品化にも活用されており、時にユニークなコンセプトを見ることもできる。そうしたなか、キャンペーンを開始したばかりのNintendo Switch用周辺機器のクラウドファンディングが、任天堂からの申し立てによって中止されたようだ。

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そのNintendo Switch用周辺機器とは、Better DiGiが企画した「Dongii」だ。本体の充電やテレビへの映像/音声出力、USBハブ機能といった、純正のNintendo Switchドックが持つ機能をコンパクトにまとめた製品で、PC用としても使用可能。同社は、もともとPC用のUSBハブ・ドック製品やモバイルモニタを数多く手がけており、今回新たにゲーミング分野に進出することとなったようだ。

Dongiiのような、手のひらサイズとも言える電源アダプター型のNintendo Switchドック製品はこれまでにも存在したが、Bluetooth 5.0をサポートし無線機器も使用できることは目新しい要素のひとつ。また、各種端子のある部分は取り外し可能で、別のUSB Type-C充電器に挿しても同じように機能する点はユニークである。

Kickstarterにて3月3日に開始したDongiiのクラウドファンディングキャンペーンは、翌日には初期目標金額の1万ドル(約102万円)を突破。その後2万ドル程度まで出資が集まるが、3月6日になって突然キャンペーンが中止され、ページも削除された。現在そのページにアクセスすると、「知的財産権の問題の対象であり、現在利用できません」との記載があるのみだ。

詳細を見ると、Wildwood Law Group LLCなる弁護士事務所からKickstarterの運営会社に、著作権侵害の申し立てがおこなわれたようだ。内容としては、任天堂が著作権を保有するゲームのアートワークがDongiiと一緒に掲載されていたことを指摘し、これは任天堂のイメージの不正使用であり、同社の権利の侵害だとしている。確かにキャンペーンページでは、上の画像のようにマリオの画像が製品と一緒に使用されていたほか、『マリオカート8 デラックス』などのゲームプレイに利用するGifアニメ画像も掲載されていた。

DongiiはNintendo Switch用とはいうものの、公式ライセンス商品ではないため、任天堂の著作物を製品のPRに使うことは認められないだろう。任天堂は、著作権侵害行為に対しては厳しい態度で臨んていることは広く知られており、Dongiiの違反行為も見逃さなかったようだ。ただ、過去におこなわれた非公認のNintendo Switch用周辺機器のクラウドファンディングの中には、今回のように任天堂タイトルのアートワークを利用し、何事もなく終了しているものも存在する。任天堂は最近になって取り締まりを強化し始めたのか、それとも何か別の線引きが存在するのかもしれない。

Dongiiの開発元Better DiGiは、今回任天堂から申し立てがあったことを認めており、任天堂の著作物をすべて削除した上で、近くKickstarterでのクラウドファンディングを再開したいとしている(GoNintendo)。製品内容に対する申し立てではないため再開は容易だろうが、資金調達のために他社の著作物を勝手に使用していたことは軽率だったと言えるかもしれない。

ちなみにDongiiにおいては、Kickstarterと同時にIndiegogoでもクラウドファンディングが開始され、同じく現在停止している。Better DiGiによると、Indiegogoの方は何者かが勝手に出品した“フェイク”だったそうで、同社の申し立てによって停止させたとのこと。こうしたサイトを利用する際には、製品の公式サイトやSNSなどもチェックして、真正な出品かどうかを確かめる必要もありそうだ。

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