『DIMENSION REIGN』3月にSteamで早期アクセス開始へ。プレイヤーの心理をくすぐる“ずっと俺のターンができる”国産ローグライトRPG

 

国内のアプリ・ゲーム開発会社ScopeNextは2月4日、『DIMENSION REIGN』のSteamストアページを公開した。同日に公開されたトレーラーによると、2020年3月に早期アクセス版がリリース予定。早期アクセスを行う理由について「プレイヤーが楽しいと感じるポイントを正確に理解し、とてもデリケートな難易度の設定を的確に行う」ためだといい、目標が達成されるまで約1年間の早期アクセス期間が設けられるという。早期アクセス終了後には、価格改定も見込まれている。また、スクリーンショットからは『Slay the Spire』の影響が感じられるが、『DIMENSION REIGN』のゲームプレイは『Slay the Spire』とは大きく異なるそうだ。

https://youtu.be/sSxUt-hhw6w

『DIMENSION REIGN』は、2人のキャラクターを操作し、ボスの撃破を目指すローグライトRPG。特殊なタイミングに発動できる追加行動を駆使し、ずっと俺のターンができると謳われているゲームだ。

主人公であるカミーラとエッジの2人には、それぞれHP/ATK/DEF/MPがステータスとして設定されており、スタイルを選んでゲームを開始。ゲームプレイでは、最奥に待つボスの元へたどり着くため、バトル、ショップ、キャンプなど、イベントの設定された次の行き先を選んで、ダンジョン内を進んでいく。バトルが始まると、使用者やいくつかの数字、「ATK+5で攻撃」といった効果の設定されたカードによってキャラクターの行動が提示され、カードを使用してバトルが展開。バトル中、敵のHPゲージを破壊すると敵がスタンするほか、ブレイクチェインにより追加攻撃が可能になり、チェイン攻撃を繋げていくとキャラクターの攻撃力が上昇する。スキルを駆使し、ブレイクチェインを効果的に狙うことで、相手に手番を回さず戦いを繰り広げられるのだろう。

バトル終了後には、バトル中のミッションの報酬も含め、リソースを入手。このリソースを使って、ショップでレリックを購入したり、スタイルのレベルアップに費やし、キャラクターの強化を図っていく。スタイルをレベルアップさせると、ステータスとレリック装備枠が上昇し、スタイルアビリティが選択可能。またレリックには、特殊効果に加えて、憤怒、盲信、拒絶、狡猾、腐敗5種類のカルマが設定されており、キャラクターのカルマが一定値以上に達すると、キル時に最も前の敵とその1マス後ろに5ダメージなど、追加の能力が得られるようだ。

また、周回要素も存在するという。ゲームプレイで得られる経験値によってキャラクターのランクが上がり、新しいアビリティが獲得可能。スタイルも複数種類用意されており、カミーラ用の「クノイチウィッチ」、エッジ用の敵を倒して自身を強化する影の忍者「ニンジャローグ」に加えて、エッジ用の敵の血により回復しながら戦う刀の達人「サムライヴァンパイア」が確認できている。スタイルにはそれぞれ異なるアビリティが設定されており、スタイルごとに違ったゲームプレイが展開されていくのだろう。なお、本作は4月に開催されるTOKYO SANDBOX2020に出展予定である。

本作を開発したScopeNextは、2019年5月に設立されたスマートフォンアプリやゲームなどを開発しているスタジオ。昨年末にブロックチェーンを活用した釣りゲーム『釣りコレクション』を発表した企業だ。同社の取締役で、現在『DIMENSION REIGN』を手掛けているかえるD氏によると、本作は心理学におけるフローをゲームに組み込み、熱中できるようなゲームプレイを目指して開発が進められているという。同氏はこれまでソーシャルゲームを手掛けてきたが、本作がPC向けインディータイトルであるため、両者の違いから概念の認識に苦労したそうだ。

また、かえるD氏は、新人ディレクターおよびゲームディレクターになりたい人へ向けた記事をnoteに投稿している。記事内では、業界の成長によってプランナーからディレクターへ直接なる道が厳しくなっていることや、ディレクターにはプロジェクトマネージャーのスキルが必要であることなど、業界関係者でなくても勉強になる内容が記されている。興味のある方は、記事にも目を通してみると良いだろう。