初代プレイステーションの「起動音」はどのようにして生まれたのか、制作者が25年前を振り返る

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今年は、初代プレイステーションが1994年12月3日に日本で発売されてから25周年の節目の年である。「プレイステーション」はその後ブランドとして発展。現行機種であるPS4までの据え置き型コンソールの累計販売台数は4億5000万台を超え、先日12月3日に開催されたPlayStation Awards 2019にて、プレイステーションは「史上最も売れた家庭用ビデオゲームコンソールブランド」としてギネス世界記録に認定された。

多くのゲーム機において、ユーザーであれば誰もが目にするのは起動画面である。そして同時に流れるサウンドは、そのコンソールの象徴のひとつとなる重要な要素だろう。米国PlayStation.Blogは12月5日、初代プレイステーションの起動音を制作した藤澤孝史氏へのインタビューを掲載した。

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藤澤氏は、初代プレイステーションを手がけるSCE(現SIE)の立ち上げに参加し、サウンド面を幅広く担当。また、『DEPTH』や『パラッパラッパー』『SIREN』など多数の作品をプロデュースした人物だ。現在は株式会社FOX-ONEの代表取締役や、一般社団法人スマートサウンドデザインソサエティの理事を務める。

初代プレイステーションは、1994年の春にプロトタイプが完成。そしてモーションロゴを受け取った藤澤氏は、これに合わせる起動音の制作を開始した。サウンドデザインにおける時間的な制約はあまりなかったそうだが、サウンドチップやファームウェア、開発ツールの各担当チームの一員でもあった藤澤氏は、ポリフォニーやADPCMの要件には留意する必要があったと述べる。また、ROMの容量には制限があるため、出来るだけサイズを抑えるよう努力したとのこと。

起動音のコンセプトとしては、世界中のどのようなテレビのスピーカーで再生しても、プレイステーションのコアイメージを維持できることが挙げられた。また、電源を入れたユーザーを怖がらせないことや、起動音の後にゲームが始まる興奮を表現するため静かな音楽にすることも意識したという。そして構想や準備に2週間をかけ、スタジオで2日に分けて制作したそうだ。

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藤澤氏は、オーケーストラのようなサウンドにエスニックなトーンを加えていった。そして、まず平均律による安定したサウンドで力強い印象を与え、それから抑揚のあるオリジナルでピュアなハーモニーへと移り変わっていく流れを構築したそうだ。また、Cメジャー・ドミナントモーションにて、プレイステーションがメインストリームであり続けることを表現。最後のパートにはパーフェクト・フォースコードで煌めくサウンドを表現したとのこと。

ちなみに、起動音にはディスクを正しく読み込んでいることをユーザーに知らせる目的もあるそうで、読み込みに何か問題がある場合は、一部のサウンドがループするよう設計されているそうだ。また制作したデモの中には、「プレイステーション」と囁く声が入ったバージョンもあったという。

こうした制作背景を知ると、おなじみの起動音もまた違った印象に聴こえてくるかもしれない。ユーザーの方は今一度起動してみてはいかがだろうか。また、昨年発売されたミニコンソール「プレイステーション クラシック」でも、前半パートだけではあるが同じ起動音を聴くことができる。

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