ジブリ作品から強く影響を受ける『Way to the Woods』映像初公開。18歳の青年が手がける、鹿の親子が森を探すアドベンチャー


Studio Happy Beeは3月6日、現在開発中の『Way to the Woods』のトレイラーを初公開した。以前弊誌でも紹介した本作は、オーストラリアに暮らす10代の若者が制作する3Dアドベンチャーゲームだ。同スタジオの代表Anthony Tan氏は、当時は16歳の高校生だった。あれから2年経ち、現在はVRゲームを多く手がけるOwlchemy Labsにてアーティストとして働きながら、本作の開発を続けている。

『Way to the Woods』では、プレイヤーは鹿の親子を操作し、森を求めて不思議な世界を旅する。ゲームの詳細はまだ公開されていないが、映像では人間の気配がまったくない市街地やショッピングモールなどを探索する様子が描かれている。お店で物品を漁ったり、自動販売機に体当たりしたりするシーンもあるが、なんらかのサバイバル要素があるのだろうか。親鹿の頭突きはさまざまな場面で確認でき、何かにインタラクトするアクションになっているようだ。また街ではネコと会話したり、犬に追いかけられるなどしており、ほかの動物との出会いは本作の大きな要素の一つであることをうかがわせる。

本作の世界は、人間文明が滅んだ跡を動物が支配しているような雰囲気だが、必ずしも現実世界の延長線上にあるわけではないようだ。道端に捨てられた魚の骨がやたら巨大だったり、鹿の親子がネコより遥かに小さかったり、あるいは魚が宙を浮いているなどする。街は現実に即して細かいディテールまで描いており、懐かしさすら感じられる風景だが、どこか違和感がある世界である。また、親鹿の角が時折光を放っているのも印象的だ。それに呼応するように魚も光りながら親子鹿に付いてくる場面もある。映像の冒頭では「すべての光があなたを導く」とあり、光は冒険を進めるうえでカギとなる要素のようだ。

この『Way to the Woods』は、スタジオ・ジブリのアニメ「千と千尋の神隠し」や「もののけ姫」、また『The Last of Us』などから影響を受けているそうで、今回公開された映像からも、それらの作品に通じる雰囲気が見て取れる。開発元Studio Happy BeeはパブリッシャーのTeam17と本作の販売契約を結んでおり、2019年前半にPCおよびコンソール向けに発売予定だ。