サイバーパンクJRPG『Jack Move』開発中。キュートなドット絵で父を助ける冒険を描く

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発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第636回は『Jack Move』を紹介する。

Jack Move』は、キュートなドット絵で描かれたサイバーパンク世界を冒険する2DターンベースRPGである。 『ニューロマンサー』、『AKIRA』などのサイバーパンク作品や、『ファイナルファンタジー』シリーズ、グランディアなどのJRPGに影響を受けて制作された本作は、連れ去られた父を取り戻すために世界を支配する企業との戦いに赴く反逆軍のハッカーNoaを主人公とする物語だ。

Noa Solaresは、かつて勃発した謎多き戦争「Data Wars」を生き残った歴戦のハッカーとして語られる人物。 反逆軍の傭兵として企業との戦いを繰り返しながら、虐げられてきた人々を勇気付けてきた。 ある日彼女は、妻を失った悲しみで狂気にとりつかれ「digital reanimation」の主任研究員として働く父Dr. Abner Solaresから突然緊急の連絡を受ける。 父を救うために悪の企業Monomindに突撃するNoaは、やがて人類の未来を賭けた巨大な戦いへと突き進んでいくことになる。

前述したとおり、『Jack Move』は、ハイ・テクノロジー&ロウ・ライフなサイバーパンク世界を舞台としている。 しかし、ストーリーは「とらわれた父を助けにいく」というシンプルなもので、主人公の女の子Noaもキャッチーなデザインとなっており、このあたりはJRPGの影響も強いようだ。 ネオンが光り雨の止まないマップの光景は、80年代サイバーパンクの退廃的な雰囲気をたたえつつも、可愛らしいポップさも残したバランス感覚が絶妙。 ゲームのインターフェースにも、ドット絵で表現された「VHS時代」のワイヤーフレームなコンピュータデザインがそこかしこに取り入れられている。 戦闘時のアニメーションも非常になめらか。 本作のグラフィックは、『Sonic Mania』や『Hyper Light Drifter』のように、レトロでありながら現代の環境に合わせて改良された「Hi-Bit」なピクセルアートを意識して制作されているそうだ。

戦闘はJRPGおなじみのターンベースバトルだが、仲間となるキャラクターは本作にはおらず、主人公のNoaはさまざまな敵に常に一人で立ち向かうのだという。 そのかわりに用意されているのが「Cyberspace」と名付けられた戦闘システム。 Noaは「Cyber Deck」というデバイスを用いて戦うのだが、そのソフトウェアを変えることによって攻撃、防御、バフなどのロールをバトル中に切り替えていける。 敵の性質や戦闘の流れを見極めながら、ロードするソフトを考えることが重要になるだろう。

『Jack Move』を開発するのは、イギリス・台湾のインディースタジオSo Romanticで、Edd Parris氏を中心とする6名の小規模チームで開発が進められている。 2021年の発売を目指しており、Steam(Windows/Mac)だけでなくNintendo SwitchやPS4、Xbox Oneなど家庭用プラットフォームへの対応も考えているそうだ。 価格は現在のところ19.99ドルとなる予定で、8〜10時間程度でクリアできるストーリーとなっているとのこと。 現在PC向けインディーゲームのプラットフォームitch.ioにてプレイアブル体験版が配信されているので、気になる方はプレイしてみてほしい。

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