少女が母親のため「永久の幸福」を追い求めるADV『Little Misfortune』日本語付きで開発中。怪作ADV『Fran Bow』開発者の新作

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第592回目は『Little Misfortune』を紹介する。

『Little Misfortune』はかわいらしくもダークでユーモラスなアドベンチャーゲームである。主人公となるのは、ちょっぴり不運で想像力豊かな8歳の少女Misfortune Ramirez Hernandez。愛する母親のために「永久の幸福」なるものを手に入れるべく、彼女に話しかけてくる謎の声に導かれながら、不気味な森の中へと旅立つ。予期せぬ出来事の連続となる不思議な冒険。その道中で下すプレイヤーの選択が、彼女の運命に影響を及ぼしていく。

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開発元は2015年に『Fran Bow』をリリースしたKillmonday Games。『Fran Bow』は、惨殺された両親の屍体を目にしたことから統合失調症のような症状をあらわし、精神病院に入院することとなった少女Franの物語を描くポイント&クリック形式のアドベンチャーゲーム。医師から処方された薬物は彼女の症状をやわらげるどころか、意識と無意識が混合したような猟奇的な幻覚を見せる。彼女は薬を飲むことで2つの世界を行き来しながら、両親の死の真相に近づいていく。主人公が置かれた状況への理解が進むにつれて怖さが増していくホラーテイストの作品であり、複数の解釈の余地を残すシンボリズムとメタファーに満ちた描写の数々が不気味さを増幅。血みどろな幻覚の世界で見せる彼女のナイーブすぎるほどの楽観的な反応が作品の狂気っぷりを際立てていた。さまざまな考察を楽しめることもあって、今でもカルト的な人気を誇っている。

本作『Little Misfortune』は、そんな『Fran Bow』と同じ世界で展開される奇妙な物語。公式トレイラーを見る限り、主人公Misfortuneは前作の主人公Franと似たように、2つの異なる世界を行き来することになるようだ。日常的な明るい世界と、巨大な影が迫りくる朽ち果てた世界。両方の世界を探索することで先へと進む手がかりを掴めるのだろう。犬、猫、魚、オオカミ、キツネ、クラーケンなど、人間だけでなくさまざまな生物とも交流できるという。

Misfortune=「不運」でもあり、Miss Fortune=「幸運」でもある少女

前作がポイント&クリック形式のアドベンチャーゲームであったのに対し、今作は「インタラクティブ・ストーリー」と説明されているように、操作スキーム・ゲームシステムが異なる。一例として、パズル要素をおさえ、インベントリーシステムを削除。前作よりもリニアな体験になるという。また開発陣からは『Night in the Woods』『Tales from the Borderlands』、そしてKillmonday Gamesらしさをミックスさせた作風であると説明されている(Steamコミュニティ)。

そのほか前作『Fran Bow』との違いとしては、不気味なかわいらしさを残しつつもゴア要素を控えめにしていること、セリフの音声が加わっていることなどが挙げられる。ただ前作のように哲学的なテーマが盛り込まれる点に変わりはないという。

開発元のKillmonday Gamesは、スウェーデンに住むIsak J MartinssonとNatalia Martinsson夫妻が立ち上げたインディースタジオ。『Fran Bow』は2人のデュオ体制で開発されていたが、現在はスタッフが数人加わっている。なおKillmonday Gamesは『Little Misfortune』とは別途、『Fran Bow 2』の開発も計画中。こちらはまだプリ・プロダクションの段階であり、2019年半ばにはコンセプトアートをいくつか公開する予定とのことだ。

『Little Misfortune』は日本語字幕・インターフェイス付きで2019 Q1リリース予定。対応プラットフォームはPC(Steam)で、将来的にはPlayStation 4/Xbox One/Nintendo Switchおよびモバイルへの展開も計画されている。

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