ステージ破壊FPS『THE FINALS』シーズン2先行プレイ感想。注目の「5v5の足場奪い合い新モード」や新スキル、新ガジェットなどいろいろ試した

 

ネクソンは本日3月14日、Embark Studiosが手がけるチームシューター『THE FINALS』にてシーズン2を開幕する。本作の対応プラットフォームはPS5/Xbox Series X|S/PC(Steam)/GeForce NOWで、基本プレイ無料で配信中。弊誌は新シーズンのメディア向け先行試遊会に招待いただいたため、本記事では試遊会の内容に基づき、多数用意された新要素について紹介していこう。


そもそも『THE FINALS』とは?

『THE FINALS』は、バーチャル空間での賞金争奪番組をテーマにしたチーム対戦FPSだ。基本ルールでは、撃ち合いを重ねて金庫からキャッシュを奪い合い、最初に指定額まで運び込めたチームの勝利である。ゲーム名である「THE FINALS」がそのままゲーム内の配信番組の名前になっており、架空の企業がスポンサーに付いているといった演出も用意されている。

ゲームのウリは何と言っても「建築物の破壊」だ。本作は高低差のあるビル群ひしめくマップでの撃ち合いがメインとなるが、壁をグレネードやハンマーで破壊できるため、どこからでも目標地点にアクセスすることが可能である。もちろん、まったく意識していなかったポイントから突然敵が現れる可能性もあるのがスリリングで面白い。


ユニークな四つの新ガジェット

そんな本作にて、本日よりシーズン2が開幕する。新シーズンの目玉は複数あり、それらを順に紹介していこう。まずはそれぞれのビルドに用意された待望の新スキル、そして新ガジェットだ。

ライトビルドに用意されたのは「ゲートウェイ」というガジェットだ。こちらはいわゆるポータルで、2地点を瞬時に移動できる。競技者や物体(キャッシュやグレネードなど)を通すことが出来るが、弾丸は通さないようだ。


そしてミディアムビルドに用意されたのは「非実体化装置」。こちらは床や壁や粘液にくっつけることで、しばらくのあいだ壁面が消え、向こうが透けて何でも素通りになってしまう。金庫を守っている相手の壁面にくっつけて背後から撃ったり、逆に金庫の下にくっつけて金庫ごと階下に逃げたりするのが有効だろう。

もうひとつミディアムビルドに「データ・リシェイパー」も追加された。こちらは設置されているオブジェクトを別のものに変換するガジェットだ。金庫を守る凶悪な敵のタレットも、このガジェットを使えばタダの植木鉢に変えることができる。シリアスな戦局ではシュールさも相まってなかなか笑えるガジェットだ。

そして最後はヘヴィビルドの「反重力キューブ」。名前の通り、近くにあるものを低重力に変えてしまうガジェットだ。敵も味方も金庫もフワフワさせることができるユニークアイテムで、何とも活用しにくいが、そのぶん相手の意表をつくことはできるかもしれない。使い方によっては勝利に繋がる可能性はある。


戦況を変える新武器や新モード

今回追加される三丁の武器も見ておこう。ライトビルドは「93R」というバーストマシンピストル。正確なバースト射撃が求められるが、頼もしい破壊力をもつ。そしてミディアムビルドには、FPSではお馴染みの「FAMAS」が登場する。本作ではバーストアサルトライフルとなっており、とても素直な性能をしている。ほとんどのユーザーは、触った瞬間から手に馴染むことだろう。ヘヴィビルドには、「KS-23」というスラグショットガンが追加される。至近距離の戦いを制圧するヘヴィビルドに、さらなる凶悪な決定打がもたらされたわけだ。

そして、シーズン2からは「パワーシフト」という新モードも遊べるようになる。こちらは基本的に3チーム以上が争う『THE FINALS』では珍しい1チーム対1チームの対戦モードだ。さらに1チームを構成するのは既存のモードとは違って5人。それぞれのチームが上空を進むプラットフォーマー(足場)を制圧し、自分の陣地に押し込むゲームモードだ。


このモードはほかのシューターにおいては、『オーバーウォッチ2』のプッシュや『スプラトゥーン』シリーズにおけるガチヤグラといったルールに近く、目標を奪われた場合にいかにして取り返すかという点がカギになる。最新の対戦シューターの花形と言えるゲームモードだろう。なお『THE FINALS』のパワーシフトにおいては足場は取ったチーム側の陣に向かって進むため、基本的に防衛側が有利になるつくりとなっている。足場を取り返して逆転するためには足並みをそろえることが肝要だろう。

なお先行体験の範囲では、足場の進行速度が速く、足場が高すぎてそもそもアクセスできないことが多い印象であった。そうした状況ではクイックキャッシュなどの通常ルールではあまり輝かないガジェットやスキルがハマる可能性もありそうだ。たとえば、足場が高くて近づけないときは、ジャンプパッドを用いるのも手だろう。

逆に、足場を守りたいときは、ヘヴィビルドでメッシュシールドを張るのも有効だ。足場の前後でメッシュシールドを張っているだけで、相手チームの弾を弾いてくれる。鉄壁の布陣で敵を待ち受けられる、強力な戦法となるだろう。

パワーシフトでは既存モードと違ってプレイヤーはリスポーン時にビルドを変更することも可能。戦況に柔軟に対応できる、カジュアルな遊び方が可能となっている。


謎の組織「CNS」

今回のトレーラーでもわかる通り、新シーズンでは謎の組織「CNS」が『THE FINALS』のスポンサーを務めている。(スポンサーをしておきながら)ハッキング攻撃によってマップを書き換えるという奇妙なことをしでかし、前シーズンとはゲームの建付けなどの雰囲気がかなり変わっている。特に彼らが用意した新マップ『SYS$HORIZON』は、ボクセルの橋や浮遊する物体が特徴だ。市街地などがメインだった以前のマップに比べ、無機質でソリッドな印象をもっている。


CNSがこのゲームに何をもたらすつもりなのか……。バックストーリーも注目されるところだろう。とはいえ、結局何があろうと障害となるものは全部ハンマーでぶっ壊すのみ!テーマが変われど、前シーズンから変わらぬ持ち味を感じられるはずだ。

以上、本稿では『THE FINALS』の新シーズン先行体験の模様を紹介した。弊誌では開発者への合同インタビュー記事も掲載しているので、そちらも併せてチェックしてほしい(該当記事)。

THE FINALS』はPC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S/GeForce NOW向けに、基本プレイ無料で配信中だ。