『モンスターハンターワイルズ』、さっそく約半数のプレイヤーが「上位」に到達模様。『ワールド』より必要クエスト数多いのに、もうほぼ同率

カプコンは2月28日、『モンスターハンターワイルズ』を発売した。本作の実績/トロフィー取得率を見るに、さっそく約半数のプレイヤーが「上位」にたどり着いているようだ。

カプコンは2月28日、『モンスターハンターワイルズ』(以下、ワイルズ)を発売した。本作の実績/トロフィー取得率を見るに、さっそく約半数のプレイヤーが「上位」にたどり着いているようだ。なお本稿では『ワイルズ』において上位に到達するまでの必要クエスト数などに言及しているため、留意されたい。

本作は、ハンティングアクションゲーム『モンスターハンター』シリーズ最新作だ。舞台となるのは、ギルドが調査したことのない未踏の領域「禁足地」。フィールドでは季節が移り変わるほか、さまざまな生物が生態系を形作っている点が特徴だ。また、お馴染みの14種の武器種が続投しており、「武器切り替え」「集中モード」といった新たな仕組みも導入されている。


そして本作でも従来シリーズ同様、より強力なモンスターが出現する「上位」にあたる区分が存在。攻略を進めると「上位環境」が開放される仕組みとなっている。そしてSteamの実績取得率を見ると、上位環境開放の条件達成を示す実績の取得率は本稿執筆時点で54.7%を記録。またPS5版の同トロフィー取得率は現時点で47.1%となっている。発売されたばかりの本作ながら、さっそく節目ともいえる上位環境までたどり着いたプレイヤーが約半数いる様子だ。

なおたとえば過去作のうち『モンスターハンター:ワールド』(以下、ワールド)での上位クエストの開放条件達成を示す実績/トロフィー「安らかに眠れ」は、本稿執筆時点のSteam版で取得率53.9%、PS4版では47.5%だ。同作は2018年発売のタイトルながら、『ワイルズ』のプレイヤーが上位にたどり着いた割合は、早くも同作と同水準になっているようだ。

ちなみに『ワールド』では上位クエスト開放に最低限必要な任務クエストの数は16。対して『ワイルズ』では21に増加した。『ワイルズ』では上位までの必須クエスト数だけで見るとボリュームアップしたにもかかわらず、それらが素早くクリアされている傾向もうかがえる。


この背景として、『ワイルズ』におけるテンポの良さは関係しているかもしれない。『ワールド』に引き続き『ワイルズ』でもオープンなフィールドが採用されているが、本作では乗用動物となる「セクレト」が登場。『ワールド』のDLC「アイスボーン」におけるモンスターライドの自動移動と、『モンスターハンターライズ』におけるオトモガルクの自由移動を両方おこなえる乗り物となっている。特に自動移動についてはモンスターライドよりもAIが向上しているとみられ、よりスムーズに目的地までたどり着けるようになった。

なお本作にセクレトの自動移動システムなどを設けたのは、狩猟にさえたどり着かずにやめるプレイヤーが『ワールド』にて一定数存在したためだという(関連記事)。また武器選択で迷わないようにする配慮のほか、少しずつアクションを身につけやすいように段階的に上昇していく難易度設計にしてあるそうだ(週プレNEWS)。

このほかUIを含め、幅広いユーザーが遊びやすい配慮がおこなわれていることも、攻略しやすさに繋がっているのかもしれない。また、下位のモンスターの体力が従来よりも低くなったのではないかといった推察もユーザー間では散見される。そうしたバランスや作風が、上位への到達率として表れているとみられる。


とはいえ『ワイルズ』にて任務クエストの最後を飾るクエストのクリアを示す実績/トロフィーの取得率は、本稿執筆時点でSteam版では22.6%、PS5版では16.4%となっている。いわば“ゲームクリア”までたどり着いたユーザーはまだそう多くないようだ。本作では上位からは従来の上位クエストと同様、モンスターの体力や攻撃力も上昇。またゲームサイクルがやや変化を見せて寄り道の幅も増えるため、取得率は控えめなのだろう。ちなみに『ワールド』において同様の実績/トロフィーとなる「導きの青い星」の取得率はSteam版では45.1%、PS4版では38.3%となっている。

いずれにせよ、段階的に難易度を上げるという開発陣の狙いも、実績/トロフィーの取得率に反映されているのかもしれない。本作はまだ発売されたばかりであり、今後の推移も注目されるところだろう。

ちなみに『モンスターハンターライズ』においての上位到達を示す実績/トロフィーは「ヌシの小太刀」でSteam版の取得率は59.4%、PS5/PS4版は29.1%となっている。同作はNintendo Switch版が2021年に、Steam版が2022年に、PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One版が2023年に発売されたタイトルだ。遅れて発売となったPS5/PS4版では取得率が低めながら、Steam版では『ワールド』以上の割合のプレイヤーが上位に到達していることもうかがえる。先述したオトモガルクの効果も垣間見えるかもしれない。ゲームテンポを良くする施策は、近年の『モンスターハンター』シリーズの上位到達率を高めてきたこともうかがえる。

モンスターハンターワイルズ』は、PC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けに発売中だ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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