“『エックスディファイアント』は『Call of Duty』のクローン”との意見に開発者が反論。『CoD』とは違うゲームである

 

Ubisoftは5月22日、オンライン対戦FPS『エックスディファイアント(XDefiant)』をPC(Ubisoft Connect)/PS5/Xbox Series X|S向けに、基本プレイ無料でリリースした。本作について、『Call of Duty』(以下、CoD)シリーズの“クローン”だという批判があるユーザーからおこなわれた。それに対し、『エックスディファイアント』のエグゼクティブプロデューサーが直接反論する一幕があった。PCGamesNが取り上げている。

『エックスディファイアント』は、オンライン対戦FPSだ。ゲームモードにはエリア制圧を狙うアリーナモードや攻守に分かれ目標ポイントを奪い合うリニアモードなどが存在し、6対6で争うこととなる。本作はUbisoftタイトルのクロスオーバー作品となっており『Tom Clancy’s』シリーズや『ウォッチドッグス』シリーズなどから勢力やキャラが登場し、それぞれの特色に応じた役割が与えられている。


そんな『エックスディファイアント』は、Activisionが手がける『CoD』シリーズの対戦モードと比較されることがある。本作にはエリア確保をしつつポイント獲得を目指す「ドミネーション」、攻防2チームに分かれ指定地点を制圧する「ゾーンコントロール」などのルールが存在。バトルロイヤルやいわゆる「爆破ルール」とは異なる、オブジェクトを中心としたバトルルールが類似点として主にあげられている。ほかにも、伏せがなかったり、一方でアビリティが存在したりといったシステム上の差異はあるものの、ハイスピードに展開される銃撃戦などを『CoD』シリーズと比較する向きもある。

また本作は、『CoD』シリーズのエグゼクティブプロデューサーを務めていたMark Rubin氏が制作の指揮を執っているなど、『CoD』の元開発者が制作に携わっている。各所には『CoD』制作におけるノウハウも活かされているのかもしれない。そうした数々の理由から、ユーザーから両作品を比べるような感想なども見られる。


X上では、あるユーザーが『エックスディファイアント』における“最強武器”を紹介した投稿に対して、「完璧に『CoD』のクローンだ笑(LMAOOOOO COD clone to the core)」と反応。両作品で似たような武器が強力だと捉えて揶揄したのだろう。同ユーザーは、「単に本作が嫌いなだけではないのか」という指摘については、「事実を述べただけ」と主張した。このやり取りに前述のRubin氏が参加。『エックスディファイアント』が“『CoD』のクローン”であり、事実を述べただけと主張するユーザーに対して、根拠のない私見だろうとして反論している。


Rubin氏は一連の発言の中で、アーケードシューターというジャンルの中で『CoD』が生み出した「空白(Void)」を埋めるゲームとして『エックスディファイアント』を作った、と述べた。同作はあくまで『CoD』の焼き直しではなく、同ジャンルのなかで『CoD』がカバーできていないプレイヤー層に向けた作品として設計されているのだろう。

また、Rubin氏は自身が『CoD』シリーズを手がけていたこともあり、両作品の差別化にも気を配っている様子だ。たとえば『エックスディファイアント』はジャンプ/しゃがみの連打といった、『CoD』シリーズ対戦にて利用されるテクニックに意図的に制限をかける方針を打ち出している。そうした背景もあり、「『CoD』のクローン」との揶揄をRubin氏が腹に据えかねて反論、開発者発言として話題となったかたちだろう。

エックスディファイアント(XDefiant)』は、PC(Ubisoft Connect)/PS5/Xbox Series X|S向けに基本プレイ無料で配信中だ。