EAの3対3ヒーローシューター『ロケットアリーナ』販売終了。プレイヤー人口を回復できぬまま、ひっそりサービス終了

 

Electronic Artsは11月14日、Final Strike Gamesが手がけたヒーローシューター『ロケットアリーナ』の、各プラットフォームでの販売を終了した。本作のオンラインサービスの提供も同日に終了している。


『ロケットアリーナ』は、3対3で戦う三人称視点のヒーローシューター。個性的なロケットアビリティをもつヒーローたちでチームを組み、さまざまな環境のアリーナマップを舞台としてオンライン対戦をする作品である。各ヒーローは、それぞれ特徴の異なるロケットランチャーをメイン武器とし、さらにサブ・特殊能力も存在。敵をアリーナ外にノックアウトさせたり、ロケットボールと呼ばれるアイテムを確保し敵のゴールに決めたりなど、複数のゲームモードを楽しめた。

本作は、2020年7月にPC/PS4/Xbox One向けに配信開始され、シーズン制にて運営。大手パブリッシャーであるEAから販売されたこともあり、ローンチ当時には一定の注目を集めたものの、厳しい運営状況が続いた。レビューでは、戦略性が乏しく魅力が持続しない点などが指摘され、またクロスプレイ対応ながらプレイヤー数が伸び悩んだことでも評価を下げることとなる。

そうした状況を受けてか、本作は発売から約2週間後に価格を約3000円から約600円に大幅値下げ。さらに2か月後には、Prime Gaming会員向けにPC版の無料配布も実施された(関連記事)。しかし、継続的にプレイヤー人口を充実させることができなかった。Steam版の同時接続プレイヤー数を見てみると、発売2か月後には二桁台に落ち込み、そこから一度も回復することなく推移している(SteamDB)。そして2021年9月のシーズン4終了を最後にアップデート配信が途絶え、以降は経験値2倍イベントが時折実施されるのみで、それも今年4月が最後となっている。


そして本作は、11月14日に各プラットフォームでの販売が終了された。EAは、サポートサイトにて本作のオンラインサービスの停止日を予告していたが、公式SNSなどを通じて広く告知することはしておらず、ほとんどのユーザーにとっては突然の配信終了と映ったことだろう。オンラインサービスの提供も終了したため、本作の所有者は現在はCPUとの対戦のみがプレイできる状況のようだ。

なお本作の開発元Final Strike Gamesは、現在は『フォートナイト』のライブサービスのサポートを担当しているほか、未発表のPvPシューターを開発中。このPvPシューターはPC/コンソール向けAAAタイトルとされており、どのような作品となるのか注目される。