オープンワールド工場建設ゲーム『Satisfactory』最新大型アプデでゲームエンジンごとバージョンアップ。グラフィック強化、遊びやすさ向上など新要素正式実装

 

デベロッパーのCoffee Stain Studiosは11月15日、『Satisfactory』にてUpdate 8を配信開始した。6月からテスト実装されていたUnreal Engine 5への刷新が正式実装されている。


『Satisfactory』は未知の惑星を舞台にした工場建設ゲームだ。PC(Steam/Epic Gamesストア)にて早期アクセス配信中。本作にてFICSIT社の従業員となったプレイヤーは、ソロあるいは協力プレイにてオープンワールド世界を探索。資源を入手して独自の工場を建設し、自動化させたり効率性を高めたりして拡大・発展させていく。

今回配信開始されたUpdate 8にて、本作のゲームエンジンはUnreal Engine 5(以下、UE5)に移行した。Update 8は今年6月にExperimental版としてテスト実装されており、アップデートを重ねながら開発が進められていた。安定性の向上や機能の追加などがおこなわれ、このたび正式実装となったかたちだ。

正式実装となったUpdate 8の内容はExperimental版の最新版であったv0.8.2.9と同様とのこと。とはいえExperimental版を導入していなかったプレイヤーにとっては多岐にわたる変更となるだろう。まずUE5へのゲームエンジン変更により、同エンジンの各種機能が導入。物理演算機能Chaosによりビークルの挙動が刷新された。たとえば、トラックは跳ねる挙動が減ってより重量感が感じられるようになるなど、操作感や使い勝手が変化している。また車両のサウンドも再構築されているとのこと。


またUE5の仮想化マイクロポリゴン・ジオメトリシステムNaniteにより、岩や崖、コンベアといったオブジェクトをレンダリング。パフォーマンスを維持しつつ精細なアセット(3Dモデル)を多数配置できるようになり、高いビジュアル品質を実現しているとのことだ。Naniteの実装は複雑だそうで、当面は一部オブジェクトに限定して運用されるようだ。

またEpic GamesによるアップサンプリングシステムTSR(Temporal Super Resolution)もサポート。NVIDIA DLSS、AMD FSR、Intel XeSSといった超解像技術にも対応している。対応環境では高いグラフィック設定でもパフォーマンスを維持しつつプレイできるだろう。またUE5のWorld Partitionシステムも活用されているそうで、タイルで分割されていた従来のシステムよりも柔軟なワールドづくりが可能になったという。またタイルが重なるような場所で発生していた不具合も減少しているとのことだ。

一方でUE5の機能Lumenによるグローバルイルミネーションは、プレイヤーが任意にON/OFFできるオプションとして採用。ハードウェアへの負荷が高いため、アップサンプリング設定などを有効にしつつ利用してほしいとのことだ。本作の開発では、これまでLumenの適用を前提とした絵作りをおこなっておらず、すべてのワールドを最適化させる時間がないため、当面はこうした暫定的な実装に止めるという。


そのほかゲームプレイにおけるQoL(遊びやすさ)改善も実施。特にブループリントにはさまざまな変更が施されている。まずブループリント全体を一括で解体できるモードや、ブループリントのホログラムを固定してプレイヤーが動き回れる機能などが実装。またブループリントのホログラムには方向インジケータが導入されたり、建築モードを終了せずにブループリントに移行できるショートカットキーが用意されたりと、使い勝手が向上しているようだ。

また新たな設定項目も用意され、建築時のリソース消費をなくす、蜘蛛のような敵スティンガーが出現しなくするといったアクセシビリティ設定が登場。ほか、ノーベリスクでガス柱を破壊できるようになったり、パラシュートが消費されなくなったりといったバランス調整も実施されている。詳しくは公式パッチノート(英文)公式YouTubeチャンネルを確認されたい。

2020年6月の早期アクセス配信開始以来、精力的にアップデートが続けられている『Satisfactory』。今回はかねてより告知されてテスト実装されていたUE5への刷新が、正式実装されたかたちだ。なお本作は1週間限定セールとして11月21日まで45%オフとなる1749円で販売中。この機会に、生まれ変わった『Satisfactory』をプレイしてみるのもいいだろう。

『Satisfactory』は、PC(Steam/Epic Gamesストア)向けに早期アクセス配信中だ。