『ピクミン4』体験版には“Unreal Engine”製との記載あり。任天堂内製作品では珍しくUE採用か

 

任天堂は6月29日、『ピクミン4(Pikmin 4)』の体験版を配信開始した。対応プラットフォームはNintendo Switch。体験版の知的財産表記によると、本作のゲームエンジンにはUnreal Engineが採用されているようだ。


『ピクミン4』は『ピクミン』シリーズ最新作だ。舞台となるのは危険な原生生物が多く生息する謎の惑星。主人公の新米レスキュー隊員はキャプテン・オリマーからの救難信号を受け、この惑星に降り立つ。なおオリマーは『ピクミン』の主役であり、『ピクミン2』でもルーイと共に主役を務めた人物だ。

本作でも過去シリーズ同様、プレイヤーは不思議な生き物ピクミンと共に原生生物たちに立ち向かい、協力しながら探索を進める。ピクミンには種類があり、赤ピクミンは火に強く、青ピクミンは水中を泳ぐことができるといったいろいろな特徴がある。本作には新種の氷ピクミンやヒカリピクミンも登場。また宇宙犬・オッチンも強力な相棒となり、においを辿ったり巨大な体を活かしたりして活躍してくれるようだ。


来月7月21日に発売が迫る中、本日より本作の体験版が配信開始されている。体験版ではストーリーの序盤を遊べるほか、製品版にセーブデータの引き継ぎも可能となっている。そんな本作体験版の知的財産表記では、ゲームエンジンとしてUnreal Engineが用いられていることが確認できる。


Unreal Engine(以下、UE)はEpic Gamesが提供するゲームエンジンだ。PC/PS/Xbox/Nintendo Switchからモバイルに至るまでさまざまなプラットフォームに対応しており、インディー・大手メーカー問わず数多くのゲームがUEにて制作されている。2020年からは第五世代となるUE5が公開され、ライティングなどの新機能が実装された。

『ピクミン4』も体験版の知的財産表記を見るに、UEにて制作されているようだ。なお任天堂の作品でUE製が明言されたのは、弊誌の確認できる範囲では『ヨッシークラフトワールド』ぶり。そのほか任天堂の各作品はモバイル向けにはUnityなどが使われているものの、社内開発の作品は原則内製ゲームエンジンにて制作されてきたと見られる。今回『ピクミン4』は、現状では体験版の知的財産表記というかたちでUE製であることが判明した格好だ。

『ピクミン』シリーズのナンバリング新作が発売されるのは約10年ぶり。前作である『ピクミン3』は2013年7月発売であった。ちなみに前世代のUEにあたるUE4はその翌年2014年3月にリリース。新作が開発されるにあたって、新たにUE4で進められてきたかたちかもしれない。


なお『ピクミン4』のダウンロードカードは6月20日より発売されており、こちらにもUEのコピーライトが記載されていた。そのため本作がUEで開発されている可能性が噂されており、今回の体験版配信開始で改めてUE製であることが確認されたかたちだ。

ゲームエンジンは物理演算やグラフィックなど、ゲームの動作における主要な処理を司っている。そのためUEがこれまでのシリーズ作品と違うエンジンだとすれば、新鮮な手触りの作品となるかもしれない。体験版ではエンジンの違いも含めて、シリーズ過去作からの変化を確認してみるのもいいだろう。

『ピクミン4』は、Nintendo Switch向けに7月21日発売予定。現在体験版が配信中だ。