『Escape from Tarkov』開発元、不正なゲームデータ解析による情報リーク者をBAN処分にすると発表。一部ユーザーからは不満の声も

 

FPS『Escape from Tarkov』の開発元Battlestate Gamesは6月24日、公式SNSを通じて声明を発表。本作において不正なゲームデータ解析(Datamine)に関与した場合には、アカウントをBAN処分にするとの方針を明らかにした。一方で、この発表を受けたユーザーからは不満の声も上がっているようだ。海外メディアPC Gamerなどが報じている。

今回の声明では、まず冒頭でDatamineについて解説。特別なツールを利用しながら、対象のゲームのコードや、クライアントとサーバーの間の通信などを解析することで、公開されていない情報を引き出す行為であるとされた。そうした解析活動は、大きなアップデートがおこなわれるなど、プレイヤーが多くの新規データを入手するタイミングで活発化するという。

『Escape from Tarkov』においても、数年前からそうしたゲームデータ解析がおこなわれるようになり、ウェブサイトやソーシャルメディアを通じて未公開情報が共有されてきたそうだ。ただ、それは本作の利用規約に違反する行為である。また開発元は、ネタバレに繋がったり、開発プランに悪影響を及ぼしたりもすると指摘している。

そうした状況から、本作に関する不正なゲームデータ解析に関与、あるいは解析された情報の共有に関与したアカウントは、今後はBAN処分にするとの方針が掲げられた。また情報共有に利用されたプラットフォーム側に対しても、警告およびさらなる対応をおこなうとのこと。


今回の声明は、利用規約に違反する不正行為をおこなう者に対してBAN処分を科すという内容。ただ、声明ツイートへの返信やRedditなどのコミュニティでは、開発元Battlestate Gamesに対し不満を述べる意見が少なくない。その背景には、同スタジオからの情報公開が限定的であるという認識があるようだ。寄せられた意見のなかには、新たな武器や装備品などが追加されてもパッチノートにすべて記載されていないから、Datamineをするのだといった趣旨のものが多くみられる。

もっとも、そうした情報公開についてのユーザーの不満については、同スタジオも認識している模様。今回の声明のなかでは、アップデートやゲーム内の変更点などの情報を、透明性をもって共有していくよう取り組んでいくと言及された。そして、本作について特定の情報を知りたいなら、公式Wikiを利用するようにと呼びかけている。

Datamineを通じた情報リークについては、各社が頭を悩ませているところ。今回の声明に対しては、そうしたゲームデータ解析によって得た情報をリークすることは、不正あるいはグレーな行為であるとの認識を示すユーザーもみられる。そのうえで不満が噴出したという状況であり、今後は上述したように、開発元が透明性ある情報公開を実行するのかどうかが注目されそうだ。

『Escape from Tarkov』は、PC向けに公式サイトにて販売中。現在はベータテスト段階にある。