「ポケモンカードゲーム」の激レアカード、約6500万円で出品される。しかし入札者なしで出品期間終了

Image Credit: pokemon_club_shangri-la on eBay

海外オークション・通販サイトeBayにて、「ポケモンカードゲーム」のとあるカードが開始入札額48万ドル(約6525万円)で出品されていた。出品されたカードは「ポケモンイラストレーター」。国内外のメディアが出品を取り上げ大きな注目を浴びた一方で、出品期間中に入札者は1人もいなかった。


ポケモンイラストレーターは、小学館「コロコロコミック」の誌面で開催されたポケモンカードゲームイラストコンテストの賞品であったとされている。同コンテストは1997年から1998年にかけて開催され、受賞者は39人だったという(ファミ通.com)。その後ポケモンイラストレーターの入手の機会はなかったとみられ、39枚のうち現存するカードは約10枚とされる。

そんなポケモンイラストレーターが通販サイトeBayにオークション出品されていた。出品期間は2月25日から3月6日までの10日間。開始入札価格は48万ドルで、送料は無料となっていた。なお商品の詳細によると、商品状態は「ほぼ新品同様(Near Mint or Better)」。また本商品は真贋鑑定・グレーディングサービス会社Professional Sports Authenticator(PSA)の鑑定済みとのことであった。

今回のポケモンイラストレーターの出品については国内外のメディアが報じており、10日間の入札額の推移も注目されていた。しかしふたを開けてみると、出品期間中の入札者は1人もいないという結果となった。いくら値打ちがあるといっても、買い手がいなければ意味をなさない。

今回の結果を受けて、海外メディアKotakuに対し本オークションを担当するPR会社の広報担当者がコメント。eBayは今回の出品者と緊密に連携しているといい、今後の再出品の可能性を示唆したそうだ。

近年では「ポケモンカードゲーム」の価格が高騰しており、希少価値の高いカードの価格も同様の傾向にあるとみられる。ポケモンイラストレーターについては、2016年11月に米・ダラスのオークションハウスHeritage Auctionsで落札された際の価格が5万4970ドル(約756万円)。2019年にはニューヨークのオークションハウスWeiss Auctionsで落札され、価格は19万5000ドル(約2680万円)。2021年にはeBayにて37万5000ドルの落札額で取引されたという(約5154万円・いずれも本稿執筆時点の為替レート)。

また海外向け通販サイトZenPlusでは、2022年6月に9800万円の取引がおこなわれたと伝えられている。さらに国内の「ポケモンカードゲーム」専門店の晴れる屋2では、本カードが2022年12月より2億円で販売中である。

今回の出品は開始入札額が48万ドルであり、直近の相場と比べてお安い価格でオークションが開始されたともいえるかもしれない。一方で2021年のeBayでの落札額37万5000ドルに比べると、かなり強気の開始入札額設定。注目を集めた一方で、今回は入札には至らなかった。再出品の可能性も示されており、今後出品される際の動向も注目される。