『スーパーマリオRPG』をUnityでリメイクしようとする人物現る。ただしゲームとして公開することはない

Image Credit: Finn Sylwester
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任天堂がスクウェアと共同開発し、スーパーファミコン向けに1996年にリリースした『スーパーマリオRPG』。マリオのRPGシリーズ作品の原点となる本作は、ミニスーパーファミコンに収録されるなど現在もプレイできる環境が存在するが、リメイクがおこなわれたことはない。そんな本作を、現代の技術で再構築する人物がおり、注目を集めているようだ。


グラフィックデザイナーのFinn Sylwester氏は5月1日、“マリオの家”が完成したとしてTwitter上に映像を投稿した。映像には、おなじみの緑色の土管が煙突代わりに取り付けられた家があり、しばらくするとマリオが空から降ってきて、その土管に吸い込まれていく。驚いたキノピオが家に入ると、マリオは隣の服と同じような姿で壁のフックに引っかかっていた。

これは『スーパーマリオRPG』の冒頭にて、マリオがクッパにさらわれたピーチ姫を助けに向かうも、城から吹っ飛ばされた後のシーンの再現だ。映像では、キノピオが「マリオさん!家にはドアから入った方がお行儀がいいですよ」と述べる場面や、キノコのスイッチを押して照明を消し、ベッドに入って眠る様子も。さらに、家のすぐそばにあるセーブポイントでは、セーブ画面まで再現されていることがうかがえる。この映像は、本稿執筆時点で約4000件のリツイートと、2万件を超えるいいねを得ている。


今回公開された映像は、Unityにて制作されたのだという。Sylwester氏は今年2月、『スーパーマリオRPG』版のマリオをモチーフにした3Dモデルを制作して画像を公開。さらにクッパやピーチ姫、ジーノなども追加し、同作のパッケージアートを再現していた。3Dモデルは柔らかい質感で表現され、よく見ると布部分などにはリアルなテクスチャが貼られていることが分かる。

その後同氏は、マリオの家の再現に着手。わずか2日で完成させ、その後屋外のエリアも再現してしまった。家の中の様子を原作と比較してみると、家具やベッド、鳩時計などのデザインが上手く再現されていることが分かる。原作よりも彩度を落とした、温かみのある配色が印象的だ。また、丸いカーペットや脱いだスリッパ、コップなどが新たに追加されたことで、より生活感を感じられる雰囲気に仕上がっている。


『スーパーマリオRPG』の冒頭ゲームプレイを再現した映像が公開されたことで、Sylwester氏が同作のリメイク版を開発しているようにも映るかもしれない。しかし同氏はゲームとして公開することを否定している。任天堂の著作物であるため、法的なリスクを考慮し、ゲーム全体であれ一部であれ、プレイ可能なビルドを公開する考えはないとのこと。

同氏としては、あくまで趣味や3Dグラフィックの勉強のために制作したのだという。SNS上では、『MOTHER3』のキャラクターを再構築して注目されているCuriomaticというアカウントがあり、その活動から影響を受けたとも述べている。Curiomaticもまた、『MOTHER3』へのトリビュートとして画像や映像としては公開するものの、プレイアブルなファンゲームを公開することはしないという姿勢を貫いている。


任天堂は、自社の著作物について特に厳しく管理していることで知られる。収益化を目的としない無料のファンゲームであっても例外ではなく、たとえば昨年にはPCゲーム配信プラットフォームGame Joltに対して、数百件のファンゲームについて削除するよう申し立てていた(TorrentFreak)。そうした状況を考慮すると、ファンアートの範疇で個人的に楽しむとしたSylwester氏の判断は妥当だろう。もちろんファンアートであっても、他者の著作物をもとにしている以上は、取り下げを求められる可能性はある。

Sylwester氏が公開した今回の映像には、多くの反応が寄せられている。なかには、任天堂が実際に『スーパーマリオRPG』のリメイク版開発に乗り出すことを期待するコメントもみられる。そのようについ期待してしまうほど、Sylwester氏の映像は高品質な仕上がり。反響の大きさには、同氏も驚いている様子である。




※ The English version of this article is available here

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国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。