GitHub元CEO、OpenAI暫定CEOの就任依頼メールがきていたと明かす。しかし気づかず『スーパーマリオRPG』をプレイ

 

GitHubの共同創設者で元CEOのChris Wanstrath氏が11月21日、OpenAIの暫定的なCEOとして就任してほしいと要請メールが来ていたことを公表した。しかしWanstrath氏はメールが迷惑メールフォルダ入りしていたため気づかず、週末は『スーパーマリオRPG』をプレイしていたと明かした。


Chris Wanstrath氏はIT起業家兼プログラマーだ。ソフトウェア開発プラットフォームGitHubの共同創設者としても知られており、元CEOを務めていた。一方でOpenAIは人工知能の研究、開発をおこなっているアメリカの企業だ。対話型生成AIのChatGPTが代表的なサービスとなっている。

そんなOpenAIとWanstrath氏にどういう関係があるのか。Wanstrath氏にOpenAIからメールがあったことについては、同社のお家騒動が関係している。

Chris Wanstrath氏


OpenAI取締役会は現地時間11月17日、突如としてCEOであるSam Altman氏の解任を発表。Altman氏解任の理由に「取締役会とのコミュニケーションで一貫して率直さが欠けていて、取締役会の機能発揮を妨げている」との判断を挙げた。そのため取締役会はAltman氏のOpenAIを率いる能力を信頼できなくなったとして、今回の解任に踏み切ったようだ。なお共同創設者であり代表取締役社長兼会長であったGreg Brockman氏も取締役を解任。同氏は11月18日にOpenAIを退職したことを報告した。

OpenAIのCEOがこの時点で空席となったため、同社は暫定的にCEOを決める必要があった。暫定CEOには、11月19日よりライブ配信プラットフォームTwitchを運営するTwitch Interactiveの元CEO、Emmett Shear氏が就任することとなった。

この暫定CEOを決める流れで、Wanstrath氏にも就任の依頼が送られたということだろう。しかしこの依頼メールはスパム判定されてしまい迷惑メールフォルダ入り。Wanstrath氏が週末にメールに気づくことはなかったとのことだ。Wanstrath氏は代わりに『スーパーマリオRPG』をプレイして過ごしていたという。


『スーパーマリオRPG』は、任天堂よりNintendo Switch向けに11月17日に発売されているRPGだ。もとは1996年に任天堂とスクウェアが手がけ、スーパーファミコン(SFC)向けに発売されており、今回リリースされたのはそのリメイクとなる。週末の発売となったため、Wanstrath氏は土日を使って早速プレイしていたのだろう。

Wanstrath氏は投稿に寄せられた、『スーパーマリオRPG』が良かったかどうかという質問に対して、「自分はオリジナル(SFC版)をプレイしたことはないが、もしあなたがスクウェア・エニックスのRPGとマリオが好きなら好みだろう」とオススメ。また本作中に登場するパズルには簡単でないものもあると、各所で苦戦しつつもプレイを楽しんでいるようだ。

ちなみにWanstrath氏は過去に「ゲームを作るためのより良い方法を求めていた」と発言しており、ゲーム開発に関わるツールやプラットフォームと思われるものを2024年に発表予定だという。「void.dev」と名付けられているこのプロジェクトの詳細も気になるところだ。

『スーパーマリオRPG』はNintendo Switch向けに発売中だ。

【UPDATE 2023/11/23 0:53】
OpenAIはSam Altman氏がCEOに戻ったことを発表。Greg Brockman氏も同社に戻ったことを報告している。