『Apex Legends』開発者が、ゲームパッド入力について言及。デスボ漁りながら動きたいとの要望や、エイムアシスト調整の行方は


Apex Legends』の開発者が、ゲームパッドでの入力について見解を語っているようだ。ライブバランスデザイナーのJohn Larson氏が、長文で見解を述べている。
 

 
まず、タップストレイフをゲームパッドでも利用可能にしてほしいという要望について。そもそもタップストレイフは昨年より削除が予告されていたテクニック。ただし削除の延期が告知されて以降、現在もゲーム内では、キーボード+マウスでのみ使用可能となっている(関連記事)。Larson氏としては、タップストレイフへの見解は昨年発表した声明と同様。軌道がプレイヤーにとって予測不可能なことや、パスファインダーのグラップルなど移動系アビリティと合わせて発揮することでゲームバランスを崩しかねないことが懸念材料のようだ。こうしたLarson氏の見解を見るに、ゲームパッドでもタップストレイフができるようになる可能性は低そうだ。

また、ゲームパッドプレイヤーが、戦利品を漁っている間に動けるようにすることについても見解が述べられた。『Apex Legends』では現状、デスボックスなどから戦利品を漁る際、キーボード+マウスプレイヤーは動きながら中身を確保できる。これに対し、ゲームパッドプレイヤーは動きを停止しないと戦利品を獲得することができない。こうした仕様に対し、ゲームパッドでも動きながら戦利品を漁れるオプションをつけてほしいという要望が出ているのだ。

これに対して、Larson氏からは意外な返答。本来、動きながら戦利品を漁れる状態はバグであるという。同氏は、もし自分が『Apex Legends』開発初期段階に携わっていたら、戦利品を漁っている間に動けなくすることに対して賛成していただろうとしている。しかし実際には、『Apex Legends』がリリースされてまもなく、動きながら戦利品を確保するテクニックが浸透してしまったようだ。
 

 
現在でも、メニューカーソルスピードのオプションや、金アーマーへの着替えの長押し不要化など、戦利品漁りの利便性に対してはある程度ゲームシステムを寄せている部分がある。一方で、「右スティックで戦利品漁りのカーソル移動をし、左スティックでキャラクターを移動させられるようにする」といった提案に対してLarson氏は懐疑的だ。ここではゲームデザイナーJordan Rapp氏のコメントを引用した。

まとめると、単純に「右スティックで戦利品を漁れるようにする」というオプションをつければいい、という簡単な話ではないそうだ。そもそも左スティックにカーソル移動が割り当てられている機能はハードコードされており、それを変更するにはUIやコーディング、デザインサポートなど多大な労力が必要となる模様。そのため、開発チーム内での優先順位は上げられないというのが現状のようだ。

このほか、ゲームパッドにおけるインタラクトやキーバインドの改善についても言及。ドアの開閉やチームメイトの復活、リロードが同じボタンに配置されている問題に触れた。Larson氏によれば現在は、インタラクトシステムのデザインを改善するための選択肢を模索しているところだという。ただし問題は多少トリッキーであるとのことだ。
 

 
最後に、Larson氏はエイムアシストの調整についても言及。ゲームパッドにて敵に照準を合わせやすくするエイムアシスト機能は、キーボード+マウス操作と比べて「有利すぎる/不利すぎる」との議論がかねてから絶えないトピックだ。Larson氏は同問題について、ユーザーの声をたしかに聞き届けていると断言。何か確約をすることはできないが、現在チーム内で積極的に検討を進めているという。今後、エイムアシストに何らかの調整が入る可能性があるかもしれない。

『Apex Legends』では現地時間1月11日より、「暗き深淵イベント」を開催予定。時差の関係で、日本では1月12日深夜よりスタートとなるだろう。