アイドルゲーム『アイドリープライド』、神田沙也加さん演じる長瀬麻奈の声は今後も変更せず。亡きアイドルとして残る神田さんの鼓動


QualiArtsは12月20日、現在配信中のスマホゲーム『IDOLY PRIDE(アイドリープライド)』の長瀬麻奈役のキャストを、今後も神田沙也加さんから変更しないことを発表した。伝説のアイドルは、これからも神田さんの声により描かれる。

『IDOLY PRIDE』は、サイバーエージェント子会社QualiArtsが開発・運営する、iOS/Android向けアイドルゲームだ。主人公となるのは、星見プロダクションにてマネージャーを務める牧野 航平(変更可能)だ。牧野は、ふとしたきっかけでアイドル事務所のマネージャーを始める。さまざまな出来事と直面しながらも、日本のトップアイドルたちをサポートする存在へと成長していく。QualiArts過去作の『ガールフレンド(仮)』や『オルタナティブガールズ2』などの技術やノウハウを活かしつつも、泥臭くも美しくアイドルを描く育成ゲームに仕上げられている。メディアミックスなどもされており、今年にはアニメも放映された。


牧野がアイドルの世界に入るのは、長瀬麻奈がきっかけ。長瀬麻奈は、本作における伝説のアイドルともいえる存在だ。その歌声と存在感で、ファンには愛され他アイドルを圧倒し一目置かれていた。しかしある日、会場に向かう最中に事故で命を落としてしまう。『IDOLY PRIDE』では、そんな長瀬麻奈のなき世界で、彼女から影響を受けた少女たちの活躍が描かれる。いわば本作において長瀬麻奈は、アイデンティティと呼べる存在でもある。

しかしながら、長瀬麻奈については現実におけるキャストにも不幸があった。同キャラを演じる神田沙也加さんが12月18日に亡くなった。札幌市内のホテルの14階屋外にあるスペースに倒れているところを発見され、その後死亡が確認された。『IDOLY PRIDE』公式Twitterは翌日12月19日に神田さんを哀悼。「長瀬麻奈を愛し、理解し、想ってくださり、ときにはご自身で新たなセリフを生み出すこともあった」とし、感謝と哀悼の意を表した。翌日のラジオ番組についても中止するなど、ゲームや運営への影響もあるかと思われるなか12月20日、公式Twitterアカウントは長瀬麻奈のキャストを変更しないとの声明を出している。


今後の方針について協議した結果、これまで通り長瀬麻奈は神田沙也加さんの声のまま継続されるとのこと。長瀬麻奈は、「神田さんが息を吹き込んだ誰にも演じることのできない存在」だとしている。つまり、代役は立てられず、長瀬麻奈は今後も永遠に神田さんの声だということだろう。

長瀬麻奈の後任については、神田さんの死去後もファンからたびたび言及されており、後任を据えてほしくないとのメッセージも数多く寄せられていた。しかし一方で、長瀬麻奈の声が新しく録れないとなると、同キャラの新たなイベントなどを用意するのは難しい。ゲーム内のキャラとしての長瀬麻奈は、9月に開催されたアイプラフェスの目玉キャラでもあった。同キャラの実装時には売上なども上昇する動きが見られた。人気キャラであり、ビジネスとしても重要な立ち位置にいたわけだ。後任を立てなければ、売り上げにも影響が出るだろう。それでもQualiArtsは、長瀬麻奈を神田沙也加さんの専用席にすることを決めたようだ。


公式Twitterアカウントには、こうした運営側の決断を支持するファンの声援が数多く寄せられている。『IDOLY PRIDE』の中で、神田沙也加さんは、自身の愛した長瀬麻奈として今後も活躍し続けるのだろう。『IDOLY PRIDE』は、iOS/Android向けに配信中である。



悩みを抱えている方へ

・厚生労働省 相談先一覧
https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/soudan/
・いのち支える相談窓口一覧(都道府県・政令指定都市別の相談窓口一覧)
https://jscp.or.jp/soudan/
・#いのちSOS(電話相談)
https://www.lifelink.or.jp/inochisos/
・チャイルドライン(電話相談)
https://childline.or.jp/index.html
・生きづらびっと(SNS 相談)
https://yorisoi-chat.jp/
・あなたのいばしょ(SNS 相談)
https://talkme.jp/
・こころのほっとチャット(SNS 相談)
https://www.npo-tms.or.jp/service/sns.html
・10 代20 代女性のLINE 相談(SNS 相談)
https://page.line.me/ahl0608p?openQrModal=true





※ The English version of this article is available here


国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)