『ウイイレ』後継作『eFootball 2022』アプデ配信は11月上旬に延期へ。「Steam評価ワースト1位」の汚名は晴らせるか


コナミデジタルエンタテインメントは10月22日、基本プレイ無料で配信中のサッカーゲーム『eFootball 2022』のバージョン0.9.1配信を11月上旬に延期すると発表した。同アップデートはもともと、10月28日に配信する予定であった。 
 

 
『eFootball 2022』は、PC/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに配信中のサッカーゲーム。コナミの人気シリーズ『ウイニングイレブン』からブランドを変更し、新たに展開するとして配信を開始した。ブランドリニューアルにあたりコナミは、Unreal Engineの表現力をベースにした次世代のサッカーゲームエンジンを開発。「世界最大のeスポーツプラットフォーム」を目標として、鳴り物入りでリリースした。 

ところが『eFootball 2022』は配信を開始した9月30日より、厳しい状況に立たされている。同作は本稿執筆時点で2万1000件以上のユーザーレビューを獲得。 そのうち好評はわずか11%、評価ステータスが「圧倒的に不評」となってしまったのだ。SteamデータランキングサイトSteam 250によれば、この数字は現時点でSteamにおける好評率ワースト1位の記録となる。操作性やビジュアル面など多岐にわたる点でユーザーから不評を投じられ、シリーズ刷新の門出としてはかなり困難な状況に立たされてしまったのだ。 
 

 
不評を集める要因の一つが、モバイル版を意識したための操作性の悪さだ。『eFootball 2022』は将来的にPC・コンソール・モバイル間でのクロスプレイなども予定している。そのため各所でスマホUIを意識したと見られ、カード型選手一覧の視認性の悪さや、タッチ・スワイプ操作向けに設計されたと思われるメニュー操作の不便さなどが、PC版においては不評を集めているようだ。操作性の悪さはシステム面だけでなく、試合のプレイフィールにも影響。全体的な動きがモッサリしているとの声が多く、攻撃やパスの精度の低さ、1vs1による駆け引きの練度の低さなどが指摘された。全体的には、サッカーゲームとしての爽快感に欠けるとの指摘が多数寄せられている。  

ほか、本作には多数のバグも報告されており、10月19日にはコナミが現状の不具合について公式サイトで告知した。まず、キーコンフィグでチャージングを別のボタンに割り振ると、一部の操作に問題が生じるとして、初期設定から同機能を変更しないようにアナウンス。またデモシーンで選手が非表示になったりスーツだけが表示されたりする問題も挙がっており、こちらについては今後配信するアップデートファイルで修正もしくは改善を予定しているという。 
 

 
シリーズ刷新にあたり、きわめて難しい状況に立たされている『eFootball 2022』。評判を払拭するには早急なアップデートが待たれるところだが、急いでリリースことで状況を悪化させるわけにもいかず、難しい判断を迫られるところである。『eFootball 2022』は現在、PC/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに基本プレイ無料で配信中。バージョン0.9.1配信は11月上旬の予定だ。