『DOOM』公式Twitterは1月2日、新年を祝う投稿をおこなった。その投稿がキュートだとして話題を呼んでいる。『DOOM』のドゥームスレイヤーと『どうぶつの森』のしずえが、手をつないでいるのだ。「happy new horizons」という文言とともに、植物を背景に仲良く手をつないで歩くふたりが映し出されている。
手をつないでいるふたりの正体は、グッドスマイルカンパニー社のねんどろいどだ。同社はキャラクターをデフォルメさせたフィギュアねんどろいどを発売しており、そのシリーズは1000種に及ぶ。『どうぶつの森』シリーズにおいて、しずえは2種類発売済み。今回映っているしずえは“無印版”。そして『DOOM』シリーズのドゥームスレイヤーのねんどろいど発売も昨年10月に決定している。発売時期は2021年5月であるが、版権元のBethesda Softworksは前もって入手したようだ。「happy new horizons」の文言は、『あつまれ どうぶつの森』の英語名『Animal Crossing: New Horizons』にかけているのだろう。
『どうぶつの森』のしずえと『DOOM』のドゥームスレイヤーのコラボは、昨年初頭に盛り上がった一種のネットミームだ。『あつまれ どうぶつの森』と『DOOM Eternal』の北米発売日がたまたま同日の3月20日に決定。ほんわか島暮らしゲーム『あつまれ どうぶつの森』と、ゴア表現満載の『DOOM Eternal』。まったくジャンルの異なる大作の発売日が同じになったことが面白がられ、シリーズの顔であるふたりをかけあわせたファンアートが大量に生み出されることとなった。そうしたネットミームの流れを汲んでの、新年の挨拶なのだ。
一方で、発売から時間が経ったということで、こうしたファンアート投下はめっきり見なくなった。特に人気の火付け役でもあったアニメーターAtrio_N7氏が、ファン映像の製作をしなくなったことも大きいだろう。Atrio_N7氏は、しずえとドゥームスレイヤーが共闘する、高品質かつキュートなコラボ映像を作成。ハイペースに映像を生み出してきたが、3月30日の投稿を最後に、作品の投下をやめている。同じく高品質なムービーを生み出したThe Dashing Doctor K氏の投稿も、3月25日が最後。ゲーム発売前に人気のピークに到達し、ゲーム発売後は静かになるという流れを辿っていた。
しかし、それはただ単にネットミームの人気が落ち着いたというだけ。『あつまれ どうぶつの森』と『DOOM Eternal』はゲームとして高い評価を獲得した。両作ともにThe Game Awards 2020のGame of the Yearにノミネートされるなど、2020年を代表するゲームとなった。作品内容が充実しているからこそ、ゲーム外の要素として2作品を結びつける声も静かになったのかもしれない。
『DOOM Eternal』は昨年12月にNintendo Switch版の発売を果たされており、ねんどろいど ドゥームスレイヤーも2021年1月6日21時まで受注生産を受け付けている。再び『DOOM Eternal』への関心を喚起させるために、キュートなお祝い画像を投稿した可能性もありそうだ。『DOOM』公式の新年の挨拶は、再びファンアートを生み出す火付け役になるのか。そして公式コラボはあり得るのか。2021年もドゥームスレイヤーとしずえの活躍には、注目が集まるところだ。