宝箱に化ける勇者の天敵「ミミック」を主人公としたアクションRPGが開発中か。『THE MIMIC』は嘘に終わるか実現するか

 

ジェムドロップは4月1日、「THE MIMIC – Official Teaser Trailer」と題されたティザートレイラーを公開した。映像に現れたのは、意気揚々とダンジョンを探索する勇者。この勇者が主人公かと思いきや、そうではないようだ。勇者が足であけた金銀財宝を含む宝箱。この宝箱こそが、今作の主人公である。

プレイヤーは宝箱型のモンスター「ミミック」を操作し、ダンジョン内のお宝を自身の中に蓄えていくという。時々ダンジョン内にやってくる“邪魔者勇者”たちから、集めたお宝を守るため、時には宝箱に擬態し、時には勇者に逆襲しながら、お腹がいっぱいになるまでお宝を集め、ドンドン成長して立派な宝箱になっていく。『THE MIMIC』は、そんなゲームとして作られているようだ。ジャンルはアクションRPGである。

公開された映像では、宝箱の主人公がダイナミックにダンジョンを暴れ散らす光景が確認できる。基本のゲームプレイは三人称視点になると思われるが、さまざまな視点からミミックの活躍が描写されている。勇者を捕らえているシーンや、「他の宝箱」が映されているシーンもあり、ソーシャル機能などが存在することも予感させる。なお最後の方には、謎めいた実写シーンも挿入されている。

画像はトレイラーより
画像はトレイラーより

ジェムドロップは、日本一ソフトウェアやトライエースにてプログラマーとして活躍した、北尾雄一郎氏が設立したゲーム開発会社。『CRYSTAR -クライスタ-』の全般的な開発や『狼と香辛料VR – Spice and Wolf VR -』など、幅広い制作実績ある実力派スタジオ。発売迫る『天穂のサクナヒメ』にも3D背景モデルを中心とした制作協力をしている。

公開された映像の概要欄には、「なお本日はエイプリルフールです。つまり…そういうことです。」と記されており、ジョークとしての側面もあるようだ。一方で、「皆さんの反響がこのゲーム開発を現実の物にするかもしれません…!」とも書かれている。ゲーム自体は実際に制作されており、SNSなどで反響がある際には製品化される、といったところだろうか。

エイプリルフール発のヒット商品は珍しくなく、たとえば『ポケモンGO』も、もともとはGoogleと株式会社ポケモンのジョークから生まれていた。直近では、昨年龍が如くスタジオがエイプリルフールに「ターン制の龍が如く」映像を公開していたが、これは実際に最新作に採用されたアイデアであった。「ミミック」が主人公である作品はかなり珍しく、ユニークさは引けをとらない。遊んでみたいという思いがあれば、Twitterなどでシェアしてみるといいだろう。『THE MIMIC』がジョークで終わるか本物のゲームになるかは、ユーザー次第なのかもしれない。