『あつまれ どうぶつの森』アップデートVer. 1.1.1配信開始。ゲームバランスをぶち壊していた「アイテム増殖バグ」修正


任天堂は3月26日、『あつまれ どうぶつの森』の更新データVer. 1.1.1を配信開始した。更新内容は「ゲームバランスに影響を及ぼす重篤な不具合を修正しました。」とだけ記述されている。具体的な内容は不明ながら、このアップデートでは、一部ユーザーの間で使用されていた、アイテム増殖バグが修正されているようだ。

「アイテム増殖バグ」とは、そのとおりアイテムを増殖するバグである。手順としては、まず2人のプレイヤーが必要となる。そのほか、物を置ける机と、その上に置く複製候補のアイテムを用意。具体的な行動としては、1人のプレイヤーがテーブルを回すタイミングで、もう1人のプレイヤーがテーブル上のアイテムを回収。すると、アイテムを回収するモーションをしながらも、テーブルの上にはアイテムが残るという、不思議な現象が発生する。実際に手元にはアイテムが入っており、フィールドには残ったまま。つまり、複製になっていたわけだ。

この不具合により、アイテムの増殖が可能となっていた。アイテムが増殖できるということは、ベルも大量に生産できるということになる。ベルはたかがお金であるが、されどお金。借金返済ペースを異常に上げ、著しくゲームバランスを崩す要因のひとつとなっていた。また派生するようなバグや、ひとりのプレイヤーで増殖する手段などが発見され深刻化。そうした状況を見た任天堂がアップデートにて素早く手を打った形である。

筆者もこの現象について、アップデート後に検証のため再現しようとしてみたところ不発に終わった。ただし、アップデート前のアイテム増殖バグについて試みたことがないので、この再現方法などが誤っている可能性がある。しかしながら、アップデート内容文やSNSの報告を見る限り、今回のアップデートで修正されたと考えてよさそうだ。なお、ゲームを遊ぶだけならアップデートは必要ないが、オンラインに接続するためにはアップデートは必須。オンラインでこうした光景を目にすることはなくなるだろう。

『あつまれ どうぶつの森』は、毎日遊ぶことで少しずつコンテンツが解禁されていく形式を採用している。一方で、クラフト導入やデザインを深化させたことにより、ゲームシステムの中毒性も増している。それゆえにゲームに熱中し、稼ぎプレイなどに勤しむプレイヤーも少なくない。基本的にどのようにゲームを遊ぶかは自由ながら、ゲームの仕様の穴を突いて稼ぐ行為は任天堂としても本意ではないだろう。今後もこのような不具合が修正され、のんびりながらも秩序だった島暮らしが楽しめていくことを期待したい。