Valve謹製「Steamコントローラ」が販売終了へ。海外では5ドルのさよならセールを実施中

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Valveが開発し、2015年から販売してきた「Steamコントローラ」が販売終了となることが明らかになった。本日11月27日から開催されているSteamのオータムセールに合わせ、海外ではSteamコントローラもセールを実施。通常価格49.99ドルのところ、わずか5ドル(約550円)で販売している。Valveは海外メディアVergeに対し、Steamコントローラの販売は在庫限りであると認めたという。

Steamコントローラは、ゲームパッドでありながら、ゲームパッドの使用を想定していないすべてのSteamゲームのプレイが可能。特徴的なデュアルトラックパッドにより、カーソルの移動などを1:1の絶対位置入力にて高精度にサポートしている。また、振動機能にはHDハプティクスを搭載し、ジャイロスコープと加速度センサーによるモーションコントロールもサポート。コントロール設定のカスタマイズ性の高さも特徴で、コミュニティ内ではマッピングの共有もおこなわれていた。

発売からちょうど4年が経ったいま、なぜSteamコントローラの販売を終了することになったのか、Valveは明らかにしていない。この間には、SteamではXboxコントローラーやDUALSHOCK 4、Nintendo Switch Proコントローラーなどもサポート。マッピングツールの提供もおこなってきた。Valveが2018年9月に公開したデータによると、Steamユーザーが登録したコントローラーは、Xbox 360/Xbox Oneコントローラーが全体の64パーセントを占め、DUALSHOCK4は20パーセント。Steamコントローラは3パーセント程度という状況だった。

一方、コントローラー別の使用状況では、Steamコントローラは2位のXbox 360コントローラーの2倍近い数のゲームに使用されていたという。内訳を見ると、コントローラーをサポートしていないゲームはもちろん、フルサポートしているゲームであっても、ほかのコントローラーよりも多くのゲームがプレイされていた。このことから、Steamコントローラはユーザーの割合としてはかなり少ないものの、多くのゲームを積極的にプレイするユーザーに愛用されていたことが分かる。

とはいえ、Steamにて度々セールをおこないながらも、ユーザーの割合がかなり少ないという状況は、販売終了の判断に影響を与えた可能性はあるだろう。また、近年のValveは「VALVE INDEX」のようなVRハードウェアに注力しており、先日発表した自社タイトル『Half-Life: Alyx』のローンチを来年3月に控えている。今後はこちらにリソースを割きたいという考えもあったのかもしれない。

なお、Steamコントローラは日本では株式会社DEGICAを通じて正規販売されていたが、こちらはすでに販売終了している。ただ、専用のカスタムバッテリーカバーやコントローラスキン、キャリーケースなどはまだ販売中である。

 
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国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。