
FaZe Clan所属のYouTuberであるJarvis氏が、『フォートナイト』でチートを使用したことで永久BANの処分を受けた。Jarvis氏は『フォートナイト』のソロモードとプレイグラウンドでエイムボットを使って遊ぶ動画を、YouTubeに投稿していた。エイムボットとは、エイムを補助する不正ツールである。
Faze Jarvis ことJarvis Kaye氏はesportsチームFaZe Clanに所属しているプレイヤー。チームの中ではコンテンツクリエイターという立場で、YouTubeチャンネルへの動画投稿を中心に活動を行ってきた。チャンネル登録者は現在200万人。Jarvis氏は『フォートナイト』シーズン10の期間内に動画の企画の一環として、バトルロイヤルのソロモードとプレイグラウンドでエイムボットを使用する動画を投稿していた(動画は削除済み)。当然、エイムボットのようなツールの使用はどのようなモードにおいても、『フォートナイト』の利用規約で禁じられている。
Jarvis氏の投稿したチートを使用する動画は、最終的にアカウントBANの処分を受けて動画は終了する。アカウントBANで済むと思っていたのか、捨てアカがBANされて喜ぶ様子を見せている。チャプター2が始まってからは本人のアカウントで『フォートナイト』をプレイする動画を投稿していた。永久BANという結果になったのは、PCやプロバイダー経由から個人が特定され、『フォートナイト』からブロックされたということだろう。また今回のBANでJarvis氏は競技シーンやイベントなどへの参加もできなくなり、『フォートナイト』コミュニティからも追放されることになった。
Jarvis氏は『フォートナイト』にてBANされたことについて、不正ツールの使用を謝罪する動画を投稿した。「これらのビデオを作っているとき起こりうる結果について考えもしませんでした。」「Epic Games、私はどれだけの間違いを犯したのか分かっています。本当に申し訳ありません。」と自身の行いについて『フォートナイト』コミュニティとEpic Gamesに謝罪を述べた。またチートを使用したのはこれが初めてで、競技シーンでも一切使っていない旨の言葉も述べている。
Jarvis氏への処分は重すぎるという意見も上がっている。Twitterでは#FreeJarvisのハッシュタグとともにEpic Gamesが彼に下した処分を軽くするよう求める声もある。引き合いに出されるのが、今年7月の『フォートナイト』ワールドカップで大ブーイングを浴びたチーター、XXiF氏とRonald氏の二人の選手だ。彼らは予選で敵プレイヤーと談合してキルを稼いだとして14日間のアカウントBANを受けていた。競技シーンで不正を働いた彼らに対する処分に比べて、ソロやプレイグラウンドでチートを使ったJarvis氏の永久BANは不公正であるという主張だ。
Yes @liljarviss deserves a harsh ban but a permanent ban is a little excessive. If Jarvis got a ban that was harsh but not permanent he would get the message and never do it again permanent ban should be used for someone that gets banned and does it after getting unbanned again
— R3DHEAD ON 7 FPS (@R3DH34DY) November 4, 2019
Epic Gamesの広報担当者はPolygonに「チートソフトウェアの使用にたいして我々はゼロトレランス方式で対応しています。」と述べ、「人々がエイムボットやほかのチート技術で不公正なアドバンテージを得た場合、彼らは公正にプレイする人たちのゲームを台無しにしてしまいます。」としている。
Epic Gamesは人気YouTuberであるからといって、チートの使用者を寛容に扱うことはないようだ。RedditユーザーにもEpic Gamesの判断を支持する声は多く、OutcastMunkee氏は「彼らがストリーマーに手加減しないことを嬉しく思う。どれだけのものをゲームにもたらすかに関わらず、誰しもルールを無視できないという前例を作った。」と投稿している。
Jarvis氏がプロゲーマーやクリエイターとして『フォートナイト』の動画を投稿できないのは残念なことだ。しかしFaZe Clanという超有名チームに籍を置き、200万人近いチャンネル登録者をもつインフルエンサーが、チートを使用することは少なからず悪影響が生まれ得る。チートの蔓延を防ぐという意味でも、永久BANという厳しい処罰が下されたのだろう。今回の処分が覆される可能性は低そうであるが、今後の経過を見てみる必要がありそうだ。