『ポケットモンスター』を題材としたTCG「ポケモンカードゲーム」。世界的に人気のカードゲームということで、さまざまなレアカードが出回っているが、その中でもっとも希少と言われるカードが最近になり落札された(ComicBook) 。その額は、約2000万円(19万500ドル)に及ぶという。
落札されたとされるのは、「ポケモンイラストレーター」。数々のポケモンカードをデザインしてきた、にしだあつこ氏による、絵筆と羽箒を持ったピカチュウが描かれている。このカードは、コロコロコミック1997年11月号で開催された「ポケットモンスターカードゲームイラストアーティストコンテスト」で優秀賞以上に選ばれた人々に配られていた。また、翌年1998年のコロコロコミック5月号で開催された「映画ミュウツーの逆襲公開記念イラストアーティストコンテスト」で優秀賞以上、もしくはコロコロコミック1998年6月号で開催された「映画公開記念ピカチュウのなつやすみイラストコンテスト」で優秀賞以上に入選することでも、入手することができた。
このカードは、「ポケットモンスターカードゲームイラストアーティストコンテスト」で23枚、「映画ミュウツーの逆襲公開記念イラストアーティストコンテスト」で8枚、「映画公開記念ピカチュウのなつやすみイラストコンテスト」で8枚配布された。合計39枚しか世界に存在しないという、極めてレアなカードだ(ポケモンカードゲームwiki)。現存する良品は10数枚であるとのこと。カードそのものに能力があるわけではなく、認定証に位置づけられるプロモーションカードだ。
同カードの価値は世界中に知れ渡っており、2000年代はじめに1枚約2万3000ドル(約254万円)で落札されたことを皮切りに価値が上昇し続け、2016年にはヘリテージ・オークションズにて1枚5万4970ドル(約607万円)にて落札された(AFP)。今年9月には国内のヤフオク!で使用済み品が出回り、650万円という値がついていた。そしてこのたび、約2000万円で「ポケモンイラストレーター」が落札されている。
2000万円の値がついたカードは、10月23日にニューヨークにあるWeiss Auctionsにて購入されたという(Invaluable)。PSAランクは9 のMinitで、ランク10に次ぎ極めて保存状態が良いと鑑定された一品だ。2016年に落札されたカードもPSAランクは9。この数年で価格がさらに急騰していることになる。ポケモンカードにおいては、ガルーラ親子大会やNo.3トレーナーを筆頭に新旧さまざまな高額カードが存在しているが、「ポケモンイラストレーター」はもっとも希少なカードのひとつ。駿河屋などTCGを扱うショップでも、ダントツで買取価格が高い。これまで500万円前後での取引が中心であったが、1000万の大台を優に超えたということで、その市場価値はさらに引き上げられそうだ。