アニメ調RPG『Cris Tales』開発者インタビュー。『クロノ・トリガー』など古典RPGへの愛と、コロンビアの文化を混ぜ込んだ

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Modus Gamesは7月20日、『Cris Tales』を国内発売する。『Cris Tales』は、コロンビアのスタジオDreams UncorporatedとSYCKが共同開発した、古典的なJRPGに強く影響を受けた作品だ。主人公となる時を操る能力を持つ少女クリスベルが、魔女タイムエンペラスがもたらす滅びの未来から世界を救うため冒険に出るというストーリー。ターン制のバトルに代表されるJRPG的要素以外にも、常に過去/現在/未来に分割されているゲーム画面や、フラットな2Dアニメーションによる独特のアートスタイルなどが特徴的だ。

弊誌では今回、本作『Cris Tales』の開発者に直接ゲーム内容についての質問をぶつける機会をいただいた。そのインタビュー内容を掲載する。回答は、リードプロデューサーのDerek Neal氏によるものだ。

『Cris Tales』の対応プラットフォームおよび各ストアへのリンクは以下のとおり
PlaySatation 4/PlayStation 5
Xbox One/Xbox Series X|S
Nintendo Switch
PC(Steam/Epic Gamesストア


――開発のきっかけを教えてください。

Derek氏:
我々はいわゆる古典RPGが大好きで、ああいったゲームを現代的な形で作ってみたいというのが開発の出発点でした。そしてもうひとつが、世界にコロンビアのことをもっと知ってほしかったということです。コロンビアには魅力的な場所や文化がたくさんあるのですが、なかなか世界的には知られていませんからね。

たとえば「カーニョ・クリスタレス(Caño Cristales)」と呼ばれる虹色の川や、塩の採掘場を掘って作られた、すべてが塩で出来ているシパキラの「塩の大聖堂」といった観光スポットがあります。こういったコロンビアの魅力にスポットライトを当てたゲームを作りたかったのです。ちなみにゲームのタイトル『Cris Tales』は、「クリスタル」という意味のスペイン語(コロンビア公用語)「Cristales」にかけたものでもあります。

――過去現在未来で画面が分割されているシステムは、本当にユニークだと思います。このシステムの由来について教えてもらえますか?

Derek氏:
『Cris Tales』の分割画面では左側が過去、中央が現在、右側が未来をそれぞれ表しています。この配置はゲームを通じて変わることはないので、過去や未来を絡めた複雑な内容も直観的に理解できるようになっています。最初にすべての情報を1画面に詰め込もうとしたら非常に分かりづらい、情報過多なレイアウトになってしまいました。プレイヤーが操作する段階になって、どれが過去・現在・未来なのか混乱してしまうんですね。今の分割レイアウトに統一することで、その問題を解決することができました。


――体験版は探索や会話がメインでした。戦闘システムや難易度設定についてもう少し詳しく教えてもらえますか?

Derek氏:
戦闘は、伝統的なRPGを踏襲したダンジョンでのランダムエンカウントと、ボス戦がメインとなります。戦闘中は画面の上部に行動の順番が表示されていて、それに従う形で各キャラクターにターンが回ってきます。自分のターンが回ってきたキャラクターはさまざまな行動ができます。たとえば、魔法、アビリティ、アイテムなどを使用する、通常攻撃をする、防御をする、ターンをパスする、逃走を試みるなどの選択肢があります。

さらに、主人公のクリスベルは、時間を操る能力を戦闘でも使用することができます。クリスベルは画面左側の敵を過去に送ったり、画面右側の敵を未来に送ったりすることができます。そして各パーティーメンバーには、このクリスベルの能力を活用するそれぞれ独特の方法が用意されています。たとえばJKRは敵の左右(過去と未来)を入れ替えることができますし、ウィルヘルムはクリスベルの能力で育てることができる植物の種を植えたりすることができます。

最後に、『ペーパーマリオ』シリーズや『スーパーマリオRPG』に存在するようなタイミングよくボタンを押す要素が存在します。このシステムは攻撃にも防御にも利用することができて、このゲームの難易度はプレイヤーがいかにこのシステムを使いこなせるかにかかっていると言えます。正確なタイミングでボタンを押すことができるプレイヤーほど、先に進むためのレベル上げなどの必要もなくなるでしょう。


――「時間を操る」のがテーマということですが、シナリオに大きな分岐などはありますか?主人公の行動次第で未来が大きく変わるなどは?マルチエンディング?

Derek氏:
はい、プレイヤーの選択次第で主人公が訪れる各王国の命運は大きく変化しますし、エンディングも複数存在します。ただ、それぞれの王国の辿る結末こそ変化しますが、メインストーリー自体は一つの王国から次の王国へと、一本道に進行していく形となっています。

――アートワークやデザインが本当に魅力的です。このスタイルになった背景を教えてもらえますか?

Derek氏:
アートワークは主にディズニー作品と、「サムライジャック」、「フォスターズ・ホーム」といった作品に大きく影響を受けていますね。チームのリードアーティストであるSebastian Villarealがこういった『Cris Tales』のビジュアルを産み出してくれました。

――ボリューム感について教えてください。想定のプレイ時間はどれくらいですか?周回プレイ要素は?

Derek氏:
初見のプレイでしたら、大体30時間くらいがクリアまでの目安になるでしょう。周回プレイや引き継ぎ要素に関しては、今はお答えすることができません。

――JRPGらしさを感じるシステム、もしくはオリジナルなシステムなどはありますか。

Derek氏:
伝統的なRPGの定番要素としてワールドマップ、乗り物、パーティーメンバーの入れ替えなどといったシステムは『Cris Tales』にも用意されています。現代的な要素だとクエストジャーナルシステムがありますので、「次にどこに行けばいいのか分からない!」ということはないと思います。

――主人公たちについてもう少し教えてください。デモの3人のほかにもプレイアブルキャラはいますか?

Derek氏:
もちろんほかにもパーティーメンバーはいます。たとえばアンドロイドのJKRや、旅をする少女Zasなどといったキャラクターがいますし、それ以外にもまだ増えますが、これ以上はネタバレになってしまいますよ!


――複数プラットフォームでの同時発売となりますが動作fpsや解像度、仕様などに違いはありますか?

Derek氏:
すべてのプラットフォームで同一のゲーム体験ができることを最大限目指しています。

――個人的に一番好きなJRPGを教えてください。

Derek氏:
『クロノ・トリガー』が一番好きなのですが、『ファイナルファンタジーIV』と『ファイナルファンタジーVI』の2つも大好きです。『Cris Tales』にはこれらのゲームへのリスペクト要素がたくさん入っています。ビッグスとウェッジというキャラクターが登場するとかね!

――ありがとうございました。

『Cris Tales』は、本日7月20日発売(公式サイト)。価格は3980円で、日本語テキストに対応している。
各ストアへのリンクは以下のとおりだ:

PlaySatation 4/PlayStation 5

Xbox One/Xbox Series X|S

Nintendo Switch

PC(Steam/Epic Gamesストア