『Anthem』ACT構造のロードマップを撤廃。ゲームが抱える根本的な問題の改善に注力


BioWareは9月17日、アクションRPG『Anthem』の今後の計画を変更すると公式ブログにて伝えた。8月に本格始動した天変地異イベントが終盤を迎えているということで、同作のライブサービス責任者であるChad Robertson氏が『Anthem』の今後に言及。開発チームは『Anthem』が抱える複数の根本的な問題に取り組んでいるが、それらは短期的なアップデートで解決できるものではない。長期的な計画のもとで遂行するため、「Act」単位でのアップデートプランを撤廃することを発表した。

同作では発売当初、「Act 01:現実のエコー」から始まる複数の「Act」単位で新規コンテンツを投入していく予定となっていた。ひとつのActにつき数か月の期間が設けられるシーズン制度に近いものだ。「Act 01:現実のエコー」では、発売後の3月から5月の間に複数のイベント開催やコンテンツ追加が計画されていた。しかしながら4月時点で進捗に遅れが出始め、ロードマップで予定されていたコンテンツの大半が配信延期に。結果として「Act 01」の目玉コンテンツである天変地異イベントが本格始動したのは8月。今回の発表を待たずとも、ロードマップどおりのコンテンツ追加が困難であることは明らかであった。

発売当初のロードマップ

当時の延期理由としても、『Anthem』が抱える根本的な問題の解消を優先することが挙げられており、今回の発表もその流れを汲んでいるものと考えられる。Act構造が無くなるかわりに、今後はシーズンごとのアップデートを実施する予定とのこと。プレイヤーがこれまでに経験したものと似たチャレンジやイベントになるようだ。その言葉から察するに、大規模なコンテンツ追加はしばらく望めないだろう。ただRobertson氏は、『Anthem』を素晴らしいゲームにするという約束は必ず守ると強調している。『Anthem』に大きな変化が訪れる日が待ち遠しい。

なお本作では、天変地異イベントの開催に先んじてパブリックテストサーバー(PTS)上でのテストが実施されており、そこで得たプレイヤーからのフィードバックが戦闘バランスやUXの改善につながったと、Robertson氏はPTSの有用性を述べている。今後のアップデートでもPTSを通じてコミュニティとの交流を図るとのことだ。

『Anthem』はPlayStation 4/Xbox One/PC向けに発売中。9月13日には、Electronic ArtsのPlayStation 4/Xbox One向けサブスクリプションサービスEA Accessの定額遊び放題タイトルに追加されている。